「暗殺者」から「護る側」へと

第１７話 ページ25

計画の内容は、成功するかしないかは紙一重だ。

最初に、自分に似た人物を殺し、頭以外を持ってくる。

次に、斬った後の血をビンにいれる。

最後に、夜、死体を部屋に持ってきて、血をばら撒き、いかにも殺した後を偽装する。

これが成功すれば逃げられる。

判断に迷いは無かった。

計画を立て５日目、準備が出来た。

「これで、もう、辛くない」

今日殺した奴と他の奴の血を持って部屋に行く。

布団に死体を置き、血を撒く。

本やらなんやらを散乱させ、襲った風にする。

万が一分かられても、時間稼ぎになればいい。

弱いから逃げたい。

弱いからこそ逃げたい。

部屋を出て、玄関に行く。

ドアノブを握る手が震える。

だが、握り、捻る。

「皆、ありがとう」

ドアを開け、一歩進む。

音を立てないように閉め、走る。

アカメ、マイン、レオーネ、シェーレ、ボス、ラバック、ブラート･･･。

･･･ごめんなさい･･･。

月の下で１人走り、１人泣いた。

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