「暗殺者」から「護る側」へと

第９話 ページ12

え?

「何言ってんだ私!?しっかりしろ!」

両頬を思い切り叩いた。

仕事をやめたらどうするんだ!?

帝都には行けない。てか、行きたくない。

エスデスになんか会いたくない。

また、頭が痛くなる。

・・・本当にやめたらどうしようかな。

遠くに行こうかな。それとも、普通の人としていようかな。

・・・でも、親友を殺しただけでやめるのは嫌だな。

皆優しいし、面白いし、頼れるし。

何かあったときは助けてくれるし。

今からやり直すといっても無理だし。

難しいなぁ。

(サナエ!遊ぼうよぉ)

(サナエは細かい作業が得意だねぇ)

(サナエ!母さんに教えてもらって一生懸命作ったんだぁ。食べて!)

「ユ・・キナ・・・」

後悔しか残っていない。

「もういいや。寝よう」

布団にくるまってまた泣いた。

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