クール62 ページ17
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『…迷子になってしまった』
齢14の雪乃波は、一人旅中に迷子になった。
夏休み、自分の曽祖父母が遺した財産を使い、自分探しの一人旅をしていた。
旅館に行こうとしていたが、地図が読めない雪乃波は当たり前のように迷子になった。
すごく大きな大きなかぶ……( 19歳嶺凰「原稿違う」)
大きな大きな家に迷い込んでしまった。
「お前…今すぐ帰れ」
そして、トト□のように大きく 口元に傷がある何かヤバそうな男の人に見つかった。
雪乃波はパニックになった。ワニワニパニックのように。
(19歳嶺凰「この原稿誰が書いたんだよ」
甚爾「お前だろ」
19歳嶺凰「容疑を否認します」
甚爾「てかトト□言うな」
19歳嶺凰「…」
甚爾「おい」)
『あっ、えっ、家にかえる？蛙？げ、ゲコゲコ。』
「……………………は？」
その男はさぞ、ゴミを見るような目で雪乃波を見た。
雪乃波はさらにパニックになった。
『え、あ〜 人がゴミのようだ！！』
「…………………………………………は？」
さっきよりも長い沈黙の後、同じ言葉が繰り返された。
とりあえず自己紹介しないといけないなと、謎に冷静になった雪乃波は、その男に自己紹介をした。偉い。
『私は雪乃波嶺凰と言います。中二で一人旅をしているところでした。おじさ…お兄さんのお名前は』
「今おじさんって言いかけただろ」
『ききき、気のせいですよ』
「まぁいいか……俺は伏黒甚爾。ここは禪院家、俺の生まれた場所だ。クソみたいな場所」
『なるほど、ここは禪院家なんですね』
「今の中で注目した点そこ？」
『あっ、伏黒甚爾さんは呪力がZERO〜♪なんですね』
甚爾「は、お前…(言い方ムカつくな)」
『ちょっとだけ呪術師かじりついてます』
甚爾「それちょっとって言うか？どっち？かじりついてんの？」
『そこそこです。禪院家かぁ…結構まずいなぁ』
甚爾「だから帰れっつってんだよ」
『よし、一緒に帰りましょう』
甚爾「何言ってんの？ますます訳わかんなくなったんだが？」
『いや、アナタ 多分育児放棄してるんで私が出動しないとなと思って』
甚爾「間違いではないけどクソ失礼な奴だなお前」
『タダで泊めてくれたら家事しますよ〜』
甚爾「ヒモのヒモになろうとするな馬鹿」
『よし、行きましょう』
これが伏黒甚爾と雪乃波嶺凰の最初の出会いだった。
(19歳嶺凰「私の感よすぎないか？」
甚爾「お前馬鹿過ぎないか？」)
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作者名：鷲わし | 作成日時：2021年9月29日 0時
