【ダンウォ】君といつか見た夕焼けは

♯No6 ページ7

いつもなら、アラタを起こすヒカルの声で

とても煩いはずの部屋

既にサクヤが入っていったのだが……


出雲「……今日はヤケに静かだな」

まさか、ヒカルまで寝坊か……？


細野「えっ！？もう起きたの！？

今日は雨が降るんじゃ……」

星原「いや、槍が降るだろう」

部屋から飛び出てきた可笑しな会話


槍！？……いくらなんでも、

現実的に考えてそれはないぞ

……まぁ、ヒカルの冗談だろうがな


瀬名「そんな珍しいか！？」

細野「そりゃ珍しいよ！！」

アラタの早起きは、確かに珍しい

……毎日この時間に起きていてもらうと、

こっちは嬉しいのだが


少しひんやりとする廊下には、

幾つかの足音が遠ざかっていく

朝食はもう、出来ている時間だ


出雲「お前達、行かないのか？朝ご飯なくなるぞ」

瀬名「行くっ！！朝飯ないと俺、午前中動けないっ！！」

素早く反応したアラタ

……正直なところ、朝食がなくなる、なんてことはない

アラタの二度寝防止のため、だ


あいつは学校での居眠り魔……

そして遅刻魔だ


寮でちゃんと寝ているはずなのだが、

何故授業中にも寝るのだろうか


そして珍しく、アラタは歩いて食堂に向かっていた


細野「……ホントに、槍が降りそうな気がしてきたかも」


そういえばAとのバトル、

彼女の最初の使用武器は槍だったな……


出雲「……ッ」

苦虫を潰したかのように、顔が歪む

……もう、君とバトルすることも

顔を合わせることも、ないのだろうか……

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