飴玉と悪戯 9 ページ22
窓の外を眺めてみると、すっかり闇に覆われていた｡
今日は雨が降る予定だからか、空には星の代わりにどんよりと雲がいた｡
あの後結局、全員が勉強を中断して私と遊んでくれた｡
申し訳ない気持ちもあったが、やっぱり嬉しい気持ちの方が強かった｡
トランプしたり、だらだらと駄弁ったり、他にも色々｡
ただそれだけのことが楽しくて仕方なかった｡
気づいた時にはあっという間にお風呂の時間を迎えていた｡
じゃんけんの結果、1番は私になった｡
シャワーに手が届くか不安だったが、島崎さんが予め下の方に置いてくれていたため大丈夫だった｡
若武がワクワクしたように両手にシャンプーハットを持ってきたけれど、1回も使ったことがないので丁重に押し返した｡残念そうな顔をされた｡
シャワーを頭から浴びながら、ぼーっと島崎さんのカレーライスは美味しかったなと考えていた｡
もちろんばあちゃんのカレーライスも好きだけど｡やはり家によって味が少しずつ違うんだな｡
さて、後が詰まるから湯船には浸からずにさっさと出よう｡
キュッと蛇口を閉じて、お風呂場を後にした｡
「A、髪びしょびしょじゃん｡ちゃんと拭いた?」
「拭いたよー、床には水が落ちてないでしょ?」
タオルを肩にかけたまま座っていると、たった今上がった小塚が声をかけてきた｡入れ替わりでアーヤがお風呂場へ向かう｡
髪の毛は拭いた、一応｡ポタポタと水滴が落ちてこない程度には水分は取ったつもりだ｡
現に床は濡れていない｡
「落ちてはないけどさ…若武、ドライヤーってある?」
「あー、あったぞ｡でも洗面所だからな」
さっきアーヤはそっちに向かった｡さすがに取りには行けない｡
と思っていたら島崎さんが持ってきてくれた｡
「いいよ、小塚｡乾かさなくても平気だって」
せっかく取ってきてもらって悪いが、乾かすことを億劫に感じてそう言った｡
するとドライヤーを受け取りながら、小塚に返された｡
「駄目だよ｡風邪ひくよ｡僕が乾かすからそっち向いて」
「それなら尚更いいって!」
小塚にそんなことをさせることに罪悪感が湧いて、慌てて両手をブンブンと振った｡
「いいから!ちゃんと座って!」
でも、と続けようとすると、シュンと眉を下げた小塚の顔が映った｡
「僕じゃ嫌?」
「嫌じゃないです!…お願いします」
いやいやいや!
その顔はずるいよ、嫌な訳ないじゃん｡
じゃあ始めるよ、という声とドライヤーの音が重なるのを聞きつつ、なんだかうまく丸め込まれた気がしてならなかった｡
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futureblue�鏡�(プロフ) - ももかさん» コメントありがとうございます｡続編希望はとても嬉しいのですが、こちらの作品で申し上げた通り、また先程伝えさせていただいた通り今後KZの小説を書く予定はございません｡ご期待に添えず大変申し訳ありません｡ (2019年8月9日 11時) (
レス) id: 495c86097b (このIDを非表示/違反報告)
ももか - 続き作ってほしいです！この設定のままで、お願いします！オチは黒木君がいいです！おねがいです！作ってください！お願いしまーす！ (2019年8月9日 11時) (レス) id: 6d5901c79c (このIDを非表示/違反報告)
futureblue�鏡�(プロフ) - 奈都さん» なのでここできっぱりとおしまいにすることに決めました｡応援してくださり、本当にありがとうございました｡占ツク自体には生息しているので、どこかで見かけた際に声をかけてもらえたら嬉しいです｡ありがとうございました!長文失礼致しました｡ (2018年12月12日 18時) (レス) id: 5dfeb6ba3e (このIDを非表示/違反報告)
futureblue�鏡�(プロフ) - 奈都さん» コメントありがとうございます!上からだなんてとんでもない、本当にありがたいです｡奈都さんは確か自転車時代からコメントをいただいて、嬉しかったのを覚えています｡にわかの私がこれ以上KZの小説を書いても、原作のイメージが崩れてしまうと判断しました｡ (2018年12月12日 18時) (レス) id: 5dfeb6ba3e (このIDを非表示/違反報告)
奈都(プロフ) - 完結おめでとうございます。ずっと応援してきてよかったなと思える作品でした(上からに感じられたら申し訳ないです)。もうkzの小説は書かれないのですね……寂しいです。素敵な作品をありがとうございました。またいつかお話できたら嬉しいです。 (2018年12月10日 22時) (レス) id: 98247bbc9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2018年9月26日 19時
