トキをみる者は知っている (ページ5)

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アーヤside ページ5

彩「ふぅ。」

今日も学校が終わった。

いつものように小走りで教室を出る。

だって！今日はカッズの集合があるんだもん！

楽しみだな。

小塚くんは事件じゃないって言ってたけど。

何より、久しぶりにみんなの顔を
見れるのが嬉しい！

そんなことを考えながら
ぼーっとしてたからかもしれない。

ドンッ

？「わぁ！」

彩「きゃぁ！」

すごいスピードの女の子とぶつかっちゃった！

黄色っぽい髪の可愛い子だった。

？「ごめんなさい、急いでて！」

彩「だ、だいじょぶです！
こちらこそごめんなさい！」

だいじょぶかな？ケガしてないかな？？

？「ほんとにすいませんでしたっ！
それじゃ、さよなら！」

彩「え？あっさよなら、、、。」

なんか、竜巻みたいに過ぎてったな。あの子。

何となく元気な感じで、いい子っぽかった。

それより集合、集合！

私は若武の家へ急いだ。

─集合の時間

若「よし、全員集まったな。」

今日は珍しく、上杉くんが最後だった。

何かあったのかな？

黒「で、今日はなんで集合したの？」

みんな知らないらしく、若武に視線が集まる。

若「今日は、、、特に理由はない！」

皆「、、、え？」

若「長いことあってなかったから、
近状報告だ！」

若武、何言ってんの？

小「それって、、、やる意味あるの？」

彩「私も同感」

若「あるだろ！身の回りの小さな異変から
事件が発覚することだってあるんだよ！」

黒「まぁ、周りをよく見るのは大切だと思う」

黒木君が言うなら信用できるな。

その時、ずっと黙っていた上杉くんが
口を開いた。

上「気になるというか。
変なことならあった。」

視線が一気に上杉くんに向く。

1番最後に来たこととなにか関係があるのかな？

その後上杉くんは、交通事故に
あいかけたこと、それを助けてくれた女の子のことを話してくれた。

若「で？それのどこがおかしいんだ？」

上「あの角度からだとトラックが
信号無視することもスピードを出すことも
気づけない。予測すら難しい。
それに、あいつはそれを知っていたかの
ように動いたんだ。」

彩「でも、仮に気づいたとすれば？」

上「それでも、気づいてからでは遅い。
気づけるような距離になって気づいてから
俺を引っ張ったとすれば、あいつは
ウサイン・ボルトより速いことになる。」

ボルトより！？

小「確かに、それは謎かも。」

上「それに決め手は、あいつの発言。
あいつは助けた後に、
みえたんだよね。ちょっと。
と言った。」