楽しいのとか◇13.02.09 ページ4
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一日かけて、何とか撮り終えた映像。
みんなは急いで着替えて、急いで片付けをして。
カメラとパソコンを、大事そうにバッグに入れる白服さん。
「今回も編集、白服さんなの?」
「まあ、業者に頼めないからね……Aちゃんがしてみる?」
少し笑って、白服さんが言った。
「してみたい!……いつかは!」
「あ、ほんと?」
「白服さん、今度、編集のやり方もっと教えて!」
「あ、ちょっと見てく?PVができてく過程」
白服さんは、意外と軽く、そう言い放った。
「えっ!いいの?」
「今度と言わず、まあ来週にでも…Aちゃん、予定は?」
「いつでもいいよ、でも白服さん忙しいでしょ?お仕事邪魔したら、申し訳ないよ…」
白服さんはパーカーに腕を通しながら、苦笑いをした。
「どうしてこう今川兄妹は、子供らしくないんだろうねぇ。遠慮しないでよ?むしろ、こっちがいいんですか、って感じ…」
「…何が?」
「……またとみたんにぎゃーぎゃー言われそうだな…」
白服さんは何か、ボソボソ呟いて、
お母さんの方へ歩き出した。
許可を取りに行ったのかも。
私もついて行かなきゃ。
床のケーブルに気を付けながら、白服さんの背中を追う。
「A!」
私の腕を掴んで止めたのは、碧海。
「またなんか企んでる?」
「企んでないよ」
「ウソ!白服さんと作戦会議してたでしょ。この前ぜっちゃんとデートしたのも、俺聞いてなかったんだけど」
「そんなに付いてきたいの?」
「当たり前じゃん!Aだけ楽しいのとかずるすぎ」
と言って、私の手を引いてお母さんたちの方へ歩く。
「まあ易々と、大事な子供たちをストーカーには預けられないけど…」
お母さんが白服さんに、そんなことを言ってる最中だった。
「母さん!俺も行くよ」
碧海が挙手。
「子供が一人増えたところでね…迷惑もかけるだろうし」
「お母さん、お願い!宿題いっぱいするから」
「白服さんの部屋汚いよ?」
「平気だよ、ね?」
顔の前で手を合わせて、コンガン!
「ごめんね、僕がストーカーであるが故に」
白服さんが含み笑いしながら言う。
楽しんでない?
「あはは、冗談、冗談。あおい、A守ってあげるんだよ?」
お母さんは笑ってくれた。
「俺も一被害者だから、微妙!ぷんちゃん連れてくのは?」
「ぷんちゃん?来てくれる?」
「Aちゃんとあおいくんが来るよって言ったら、ホイホイ付いてくるよ」
白服さんが笑って私を見た。
「僕だってそうだもん」
「どうせなら、汚部屋掃除して帰りそう!」
「あは、そうかも」
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ひな(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!!申し訳ありません、うっかり忘れてました…(_ _)更新頑張ります、よろしくお願いします…! (2018年10月7日 19時) (レス) id: 81ab03c3d0 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 楽しみにしてます!これからも更新頑張ってください〜!あ、あと(人1)の変換ないので作るか全て(名前)に統一して下さるとありがたいです! (2018年10月7日 16時) (レス) id: aa9580c9fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひな | 作成日時:2018年10月6日 5時