4色目 ｢いくら好きとて大概にしないと危ういと思うんだが｣。 ページ3
とんとん、と粟田口の部屋をノックする。奥から骨喰と思われる声が聞こえてきた。
｢誰だ｣
｢私だ、Aだ。お前達に頼みたいことがあって来た｣
｢……来るな｣
｢何もしない、ただ本丸の修繕のための人手が欲しいだけだ｣
1度は拒否されたものの、理由を告げると静かに襖が開いた。
｢……開けてくれてありがとう。今何人いる？｣
｢全員いるよ｣
｢おお、そうか。全員いるのか。……うん？｣
誰だ？と思って声のした方を見ると、包丁がお菓子を食べながらくつろいでいた。
｢修繕って何すればいいの？俺にもできる？｣
｢ほ、包丁！｣
慌てて信濃が止めていたが、構わず包丁は続けていた。
｢ねえねえ、審神者さん。修繕手伝ったらご褒美くれるよね？お菓子とか！｣
｢なんだお前、お菓子が欲しいのか？お菓子ならいくらでもやるよ、大量に持ってきているからな｣
｢やった！一番乗り！｣
……なんでこいつこんなに能天気なんだ？目の前には
流石に他の奴らも同じことを思ったようで、首を傾げていた。
｢……大将、なんであんなに懐かれてんだ？｣
｢さ、さァ……やったことといえば手入れの時に飴をあげたくらいで｣
｢ああ、それか｣
｢それなの!?それだけで!?｣
飴あげただけで懐かれたのか!?私は包丁が心配になってきたぞ!?不審者にでも狙われるんじゃねェのか!?!?
｢ほうちょうはおかしがだいすきなんですよ。あるじさまがおかしをあげたなら、あのなつきようもなっとくですね｣
｢な、納得されるほどのお菓子好きなのか……｣
私が心配になり青い顔をしていると、包丁が無邪気に粟田口達に言った。
｢ねえ、兄さん達は修繕の手伝いしないの？俺はするけど｣
｢……っ……俺は……｣
｢ねーえー、やろうよ骨喰兄さん〜｣
｢だが……｣
｢俺が審神者さんに殴られちゃっても助けてくれるのは骨喰兄さんしかいないかもしれないのに？｣
｢……それもそうだな、参加しよう｣
｢ちょっっと待て聞き捨てならない言葉が聞こえてきた｣
しかし私の制止も聞こえないのか、包丁は次々と周りの兄弟達に声をかけていく。
最終的に残ったのは、一期と白山だけになった。
｢ねえ、2人はどうする？｣
｢わたくしはやることがあるので、参加は不可能です｣
｢やることって、あの調べ物？｣
｢はい｣
｢じゃあしょうがないね。いち兄は？｣
｢私は……｣
かちりと、目が合った。
｢……そうだね、私も参加させてもらおうか｣
5色目 ｢終わりが見えない気がしてきたがそんなことはない気もする｣。→←設定2
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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あずきいろ
ラッキーナンバー
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作者名：蜂蜜パスタ | 作成日時：2024年1月11日 20時
