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――――――――あれから4年。
16歳になった私は、自分で異能力を操れる迄に成長していた。今日もこのヨコハマに、人々の不安の声が届く。
「私の財布がないわ!!」「俺のも無くなってるぞ!」
『今日も大量ね……』
犯人は勿論、Aであった。
財布から中身の金を取り出し、自分のポケットにしまっていく。大金が溢れ落ちそうになるのを手で抑えながら、私は満足気な笑みを浮かべた。
『私の異能って本当に便利。賞金首になるのも頷けるわ』
そう。この大金は全てAの異能力によって手に入れているのだ。
Aの異能力「夜ノ奪人」は、半径50m以内の範囲ならどんなものでも奪うことが出来るという優れた能力だ。お金以外にも、店の食べ物や衣類だって奪うことが出来る。
最近は、他の異能力者の能力も奪えることを学んだ。
「お前が"夜ノ奪人"か」カチャッ
『また来たの、お兄さん達。懲りないね』
突如目の前に現れたのは、機関銃を手にした黒服達。
――――――ポートマフィアだ。
最近は私の賞金を目当てによく絡んで来るんだよね。
まあ、その度に撃退させてるけど。
「今日こそは生け捕りにさせてもらう」
『………じゃあ二度と私の前に現れないようにしてあげる』ニヤッ
そう言って私は異能力を発動した。
『異能力―――――夜ノ奪人』
・
あの後私は異能力で機関銃を全て取り上げ、全員を死なない程度に殺してやった。
静寂に包まれる路地裏で、溜め息を漏らす。
『はあ……………だからやめとけって言ったのに』
そう言って私は、先程買ったたい焼きを口に運んだ。
うん。美味しい。
すると、いつの間にかやって来た黒外套の青年が、此方をじっと見ていた――――――。
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作者名:ゴミ箱センター | 作成日時:2018年9月21日 18時