【文スト】噂の野良猫娘 ２

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貰ったハンカチで顔を拭いていると、服の裾を引っ張られた。

２匹の犬に服を咥えられていた。



《A〜、久し振りに遊ぼうよ！》

《遊ぼう！》

『と云うか、君等何処から来たの？』



首輪を着けてリードが繋がっている。

誰かが散歩に連れ出したのだろう。



と云うか「久し振り」と云う事は１回どこかで出会っていると云う事か。

何時だったかな？



『と云うか君等、飼い主如何したの？』

《《置いて来たっ！》》

『駄目でしょ、それ』



今頃飼い主さん、走り回って探しているだろうなぁ。









「あぁっ！！ すみませ〜んっ！！」









ぜぇぜぇと荒い息をしながら男の人が走って来る。

もしかしてあの人が飼い主さんだろうか。

走って来た飼い主さんは、速度を落として此方に近付いて来た。



「はぁ……はぁ……急に、走り出して、しまって……ご迷惑を、お掛けしましたぁ……ゲホゲホッ」



ペコペコ頭を下げながら眼鏡さんからリードを受け取るお兄さん。



ふと、視線が此方に向けられた。









「――あれ？ Aちゃん？」



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