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双黒と襲撃者 1 ページ7

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太宰Side


今夜、このビルで取り引きが行われる事が分かり、私と中也は部下を連れて現地へ赴いた。



「本当にここで取引が行われるのかい、中也」

「文句があんなら帰れ糞太宰。手前なしでも問題ねぇからな」



中也の隣で大きな欠伸をすれば、青筋を立てて睨み付けて来た。



「そうしたいのは山々なんだけど、後で首領に色々云われるのはちょっとねぇ〜」



何せポートマフィアに喧嘩を吹っ掛けた輩だからね。

やれやれと首を振った。



「先日盗まれた資料を使って、弱みを握っている所から金を巻き上げようって魂胆なんだろう」

「未だ襲撃した奴らの尻尾を掴めちゃいねぇが、取り引きに現れた奴を半殺しにすりゃあ喋んだろ」





「ぎゃああああっ!!」

「「っ!!」」



そんな話をしていると、路地裏から部下達の悲鳴と銃声が聞こえた。

私と中也がそちらに駆け出した。



路地裏に入ると、数人の部下が血だらけになって地面に倒れて呻いていた。

残りの数人が機関銃で路地の奥へ発砲している。

目を凝らして見ると、そこには黒い外套を身に付けた者が佇んでいた。

身長は二メートルを超えていた。

銃で撃たれても微動だにしたい。



「何だ彼奴はっ」

「と、突然現れて――」



そう説明しようとする部下が地面に崩れる。

外套の者は両手を挙げると、機関銃を構えていた部下達も次々と倒れていく。

皆一様に斬り付けられて血だらけだった。



「奴も異能力者か」

「だろうね……来るよ」



外套の者が再び腕を振り上げようとしている。

その前に中也が動いた。

地面を蹴り、外套の者に拳を突き出す。




しかし、拳に手ごたえが無かった。



「何だっ!?」



外套の者の体が宙を舞った。

ひらりと捲れた外套の下には、何もなかった。

空っぽの身体。

外套だけが宙に浮いていた。



「如何なってやがるっ!」

「これは面倒だね……」



その時、突風が吹き私達は腕で顔をガードした。

何かが体に当たって通り過ぎて行く。



風が収まり、私が腕を降ろす。





その隣に居た中也が、何故か血だらけになって膝を着いていた。





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ネコぱふぇ(プロフ) - 名無し28935号さん» ご名答! 勝手に拝借しましたぁ('Д')ハハハ (2018年1月24日 1時) (レス) id: 20fe41653a (このIDを非表示/違反報告)
名無し28935号(プロフ) - 竹一って人間失格の耳だれの男の子ですよね!!!!!!!!!!!(違ったらすいません) (2018年1月24日 0時) (レス) id: 8c7fb5ba75 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - なーさんさん» ご指摘の部分はちょっと加えて修正済みです。応援ありがとうございます! (2017年12月26日 1時) (レス) id: 20fe41653a (このIDを非表示/違反報告)
なーさん - ネコぱふぇさん» いえいえ(汗)これからも楽しみにしておりますので頑張ってください!応援しています(*´ー`*) (2017年12月26日 0時) (レス) id: addadc6628 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - なーさんさん» ぐふぅ……ホントだ勉強不足で済みません(/ω\)ご指摘感謝します!これからも頑張ります! (2017年12月25日 21時) (レス) id: 20fe41653a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2017年12月4日 0時

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