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事件 ページ17

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織田Side


毎日の様に雑用の様な依頼が舞い込んで来るが、それ程忙しい訳でもない。

こうして散歩も出来る時間もある。



そう云えば、あの少女は元気だろうか?

この前図書館で会って少し話をしてから、図書館で少女を見掛ける事はなかった。



太宰から見せて貰った黒い紙も気になるところだ。



まぁ、街でばったり出会う方が珍しいのかもしれないな。


ふと、そんな事を考えていると、近くでサイレンの音がした。

俺の横を警察車両が通り過ぎた。


その時――本当に偶然なのだが、目の前をあの少女が通り過ぎた。

一瞬しか見えなかったが、只ならぬ表情をして走り去って行った。

俺はその後を追い掛けた。





辿り着いたのは一件の孤児院だった。

黄色いテープが貼られ野次馬が入らないようになっている。

建物の入り口、門前にブルーシートが囲み、殆ど中が見えない様になっている。

すると、シートの隙間で見えたが、建物からストレッチャーが出て来た。



大きい袋、それに続くように小さい袋が幾つか運ばれて行く。



そこで、野次馬の会話が耳に入った。



「酷いもんだ。皆殺しだとさ……」

「可哀想に……まだあんなに小さい子達が……」

「噂じゃあ、“黒蜥蜴”の仕業だって話だぜ?」

「うっそ、それマフィアじゃない! ……怖いわぁ〜」



――ポートマフィアの黒蜥蜴が孤児院を襲撃?



俺は疑問でならなかった。

そんな事をして何のメリットがあるのか。

首領が命令したとも考え難い。

この施設が組織と繋がりがあるとは思えない。





「――おい君、大丈夫かい?」





野次馬の先頭の方で声がしてそちらを見れば、男性が心配そうに下を見下ろしていた。

フードを被ったあの少女が膝を着いて震えていた。



少女はよろよろと立ち上がり、周りを気にする事なく野次馬を離れて行った。



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迫る黒→←少女



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ネコぱふぇ(プロフ) - 名無し28935号さん» ご名答! 勝手に拝借しましたぁ('Д')ハハハ (2018年1月24日 1時) (レス) id: 20fe41653a (このIDを非表示/違反報告)
名無し28935号(プロフ) - 竹一って人間失格の耳だれの男の子ですよね!!!!!!!!!!!(違ったらすいません) (2018年1月24日 0時) (レス) id: 8c7fb5ba75 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - なーさんさん» ご指摘の部分はちょっと加えて修正済みです。応援ありがとうございます! (2017年12月26日 1時) (レス) id: 20fe41653a (このIDを非表示/違反報告)
なーさん - ネコぱふぇさん» いえいえ(汗)これからも楽しみにしておりますので頑張ってください!応援しています(*´ー`*) (2017年12月26日 0時) (レス) id: addadc6628 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - なーさんさん» ぐふぅ……ホントだ勉強不足で済みません(/ω\)ご指摘感謝します!これからも頑張ります! (2017年12月25日 21時) (レス) id: 20fe41653a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2017年12月4日 0時

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