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帰ってきて、とりあえず飲み物を飲もうという事になった。
「凛月怒るだろーな?」
「しょーがないって。りっちゃんて大人の男ってより、小悪魔的な感じだし。それにKnightsだよ?騎士様がan-anなんて、イメージじゃないでしょ!」
あたしはラテを一口飲むとTシャツを脱いでブラとハーパンになった。
「さ!零くんの上裸生活1日目だよ!脱いだ脱いだ!」
「風呂上がってからでもよくねーか...」
「早いに越した事ないでしょ?あたしは多分撮影ではブラじゃないと思うけど...慣れて?」
コーヒーを飲んでる零くんは視線を逸らす、当たり前だろう普通なら。
でも撮影では、これにポージングが伴う。
逸されたら困るんだ、あたしだって零くんに見られる事に慣れないといけないんだから。
「ちゃんと見てよっ!じっくり見てくれないと、あたしが慣れないでしょ...」
じゃあ、と零くんはこっちを向く。
「胸元見ててもいいよ?」
「Aは大胆になったな?仕事増えてから」
「...見られるのは零くんだから大丈夫なだけ。この仕事、当初のモデルだったら断るって。無理だし...」
「お前のマネ、今回は交渉頑張ったんだな〜?」
「そうみたいだね」
零くんはラテを飲んでるあたしの写真を撮った。
「っ!撮影までは許すよ...」
お風呂から出ると...キッチンを二度見したっ。
スマホを手に取ると写真を撮り、爆笑した。
「何それ!裸エプロンとか!レアすぎるでしょ」
「...しょーがねーだろ!火傷すんだろーがっ!」
それをりっちゃんに送ると、すぐに写真を消せと言う。
「あたしの写真消してくれるならね」
「...凛月だけだからな」
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零くんの上裸生活、3日目。
りっちゃんが様子を見にきた。
「な〜に?この異様な光景は?」
そういうとりっちゃんも上裸になる。
「脱ぐの?」
「Aの下着姿見るのに、脱がないと失礼でしょ?」
その時に気づいた、りっちゃんは本当にナイトなんだなって。
3人で上裸なんて変な光景だけど、それだけ零くんは頑張ってくれている。
りっちゃんは、ナイトだけど完全に遊びに興じているだけだ。
「兄者、この格好で一緒に寝てないよね?」
「昨日は寝たぞ」
「じゃあ〜俺がいる間は借りるから。ずるいよね、本当」
「触れ合わなきゃ撮影当日も恥ずかしいままでしょ?便乗するりっちゃんこそずるいよっ?」
すりすり甘えてくるりっちゃんに釘を刺した。
「噛んだり吸ったりしないでよ」
「する訳ないでしょ?ニューディの商品に」
「金を見る目で見てるのね...」
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作者名:馨 | 作成日時:2020年8月26日 4時