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そうです、動画を撮るのは土曜が多いんです。
...りっちゃんは自慢したいのか、うちに帰ってきた。
帰りなよと言いたいところだけど...不機嫌にさせると面倒くさい。
この上機嫌からの不機嫌の振り幅が、意外と想像付かない。
1年ふざけて無視される程だからね、あたしの一言で仕事を駄目にしたくない。
最悪、こはくなら歌えなくもない高さかと思うけど...曲の印象だとりっちゃんなんだよね。
「なんだ？凛月もいるなら連絡しろよ...飯3人分ねーぞ？」
「俺はコンビニ寄ってきたからいーの。食べよ？」
特に不思議に思ってない零くんは、変なところで鈍い。
相手がりっちゃんだと気が抜けているんだろうなぁ。
仲良く食べて、早々にあたしは面倒だからお風呂に退散した。
しばらくしてドアが開き、急いで締める。
「ちょっとっ！今からお風呂入るんだから開けないでよ！」
「なんで今日は凛月に話させてんだよっA！」
「別にっ？嬉しそうにしてるから話すかな〜って？っあ、開けないでよっ！」
「なら服着て来いよ！」
「ならお風呂の後にしてよ！」
出たよ、久しぶりのお兄ちゃんvsお兄ちゃん...これに巻き込まれるとろくな事がない...
無視を決め込み、静かになったかな？ってタイミングでドアがバンと音を立てて開いた。
「っしつけーんだよっ！この格好見て分かんねーの？今から風呂！入んだよっ」
下着姿でまじでキレたあたしに、零くんもりっちゃんも黙って目を逸らす。
「で？何だよ？...どっちが一緒に入んだよっ！」
「...俺〜！」
「てめぇは水着持って来いよっ」
「ごめん...「...悪かったよ」」
お風呂から出ると、好きなアイスが自動で出てくる。
「面倒くさいんじゃない？髪拭いてあげるから、食べてなよ？」
ここまで怒ったのは初めてだった、さすがの朔間家でも年頃の女の子のお風呂には立ち入らない。
機嫌は治っていたけど、兄2人の本気で気を使う姿が...なんか痛々しかった。
2人ともそわそわしていた。
...この後ベッドは2つ、寝る人は3人という問題が出てくるから。
あたしは普段通りに映画を再生して、敷布団をフロアに持ってきた。
それを見た零くんも隣合わせに布団を敷いて、お風呂に入った。
川の字じゃないと面倒くさいから。
「何て説明したら零くんはあぁなるの？」
「自慢しまくったら？今度水着持ってくるね？」
ほっぺにちゅーをしてくる。
「いやいや！却下！キスだけにして」
「それ兄者もOKなやつじゃん」
「何を競ってるの兄弟で？」
「1番でしょ？」
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作者名：馨 | 作成日時：2020年8月26日 4時
