【◇】成宮鳴は一途らしい。

７．大事 ページ8

Aサイド

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「それでね、なるくんが──」




翌日

お昼を食べながら昨日あったことを一也に話してると不服そうにずいっと顔を寄せてきた。

思わず赤くなる顔を気にもせずキスをする。




「他の男の話聞きたくねーんだけど」

「………男って……なるくんだよ？」

「なるくんは男だろ」

「まぁそうだけど……」




ぽっぽっと赤くなる顔を俯かせながらご飯を口に運んだ。

一也はさらっとキスとかするから、心臓に悪いよ。




「まぁよかったな。ずっと探してたんだろ？」




コクンと縦に頷くと、ニッと笑ってパンをかじる。
…なんだかんだ優しい一也のこういうとこ、好き。

探すの手伝うって言ってくれたとき、私

「髪は白？ 黄色？ 金？ のどれか！」
「名前はなるくん！」
「あ！ 野球やってたね！」

……なんのヒントにもならない事しか言えなかったのに。




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「あ、A、ネックレス出てっと怒られるぞ」

「え？ …あ、ほんとだ…」




服からいつの間にか出ていたネックレスを指摘してくれて中に入れる。

それをじっと見るから、「なに？」と聞くと
「いや…」と濁らせながら私の方を向いた。




「今時、指輪をネックレスにするとか珍しいなとおもって」

「あぁ！ なくさないようにだよ」

「ふーん、大事なもんなんだな」




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「うん、なるくんとお揃いだから」




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