東方霊猫伝 (ページ4)

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３話　出会いページ4

私が猫に転生した事を知った時から、私はずっと森をさ迷い歩いていた。先程から同じ景色ばっかりなので、ほとんど勘だよりで歩いている。
　それにしても四足歩行には慣れない。一度二足歩行で歩こうかと思ったが、どうやら猫の身体ではバランスが一瞬しかとれないらしく、結局は二足歩行は無理だった。まぁ、今は焦らずゆっくり森を探索しながら出入り口を探していたが………

「うぅ…痛いよぉ！！誰かぁ助けてぇ！！」
「グルルゥゥゥゥ…ガァゥゥゥゥゥ……グゥゥ」

　丁度私が向かっている方向から女の子の悲鳴と獣の鳴き声が聞こえてきた。なんだ？狂暴な野性動物でも居るのかな？取り敢えず、現場に急行だ.
　私は急いで走って女の子の悲鳴が聞こえてきた方へと走っていく。すると、一人の少女が狼みたいな耳をしたでかくて気持ち悪い変な生物に教われそうになっていた。私は急いで女の子と変な生物の中間に立って、変な生物を睨み付ける。
　なんだこの生物。これはもしかして《ホムンクルス》とか言うやつ？だとしたら私はとんでもない異世界に転生しちゃったのかなぁ。…兎に角、この女の子は逃がさないと最悪こいつに殺される。
　私は一瞬女の子の方へと向いた後、すぐに此処から逃げるように目で訴える。するとそれがわかったのか、女の子は何処かへと走り去っていく。
勿論そんな事このホムンクルス擬きが許すはずがなく、女の子を追いかけようとするが、私はそのホムンクルス擬きの前足に思いっきり噛みつき、その後、ホムンクルス擬きに体当たりで近くに木に飛ばされた後木に当たる。痛い…が、ずっと痛みに悶えていたら、あの女の子をこのホムンクルス擬きは追いかけるだろう。そんな事、させない。
　どうやらこのホムンクルス擬きは、標的を女の子から私に変えたようで、何度も何度もこのホムンクルス擬きに噛みつかれる。痛い。血が出ているのがわかる。このままこのホムンクルス擬きに食い殺されるのか、はたまた出血多量で死ぬのか.
　どっちみち私は助からないだろう。まさか、死んで猫に転生したとおもったらまたすぐ死ぬとか,運命を呪いたくなってしまう。まぁ、今回は人の役にたてただけでも良いかなぁ。もう痛みを感じなくなってきた。もう死んじゃうのかぁ。

「いいえ？私は貴女を死なせる気なんてありませんわ。貴女にはまだ役割が残ってますもの♪」

　金髪の女性が私の前に立ち、そう言った。そんな女性の声を聞いた後、私は意識を手放した。

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