〈歌い手〉〈KZ〉月の光に照らされてＴｈｉｒｄ〈トリップ〉

その76 ページ2

次の月曜日、学校に行くと教室がザワついていた

いつも騒がしいけどそうじゃなくて、暗い

私が席に着くと、菜穂が話しかけてきた


菜「砂原、転校するらしいよ」

第一声がそれだった


あぁ、そっか。砂原のお父さんの会社、倒産したんだよね

昨日小さな記事になっているのを見つけた


砂原も学校には居づらいだろうし、仕方ないか....




その日のホームルームで先生が、砂原が転校したことを言っていた


先「これから色紙回すから、贈る言葉を書いて下さい。砂原くんに送ります」


そう言われて、一番前の席から色紙が回ってくる

私と菜穂は、砂原のおかげで仲直りできたし、いろんな事を学んだ

それのお礼と、これからのエールを書いた


その後はアーヤなんだけど、アーヤに回すとき、凄く複雑な表情をしていた

この中で一番、砂原に助けられたし、今回の事件のことも分かってるもんね...

そのことを考えルと、私も少し心がモヤッとした

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