【WT】唯我尊に生まれましたけども2【出水寄り】 (ページ18)

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学校に通うということを考えていなかった。どうせ行っても、知ってることの復習だし…でも、時枝君と話して、『学校生活』というものは、少し憧れるな…なんて。

小学校のときに諦めたのに、まだ友達と過ごす学校生活に未練が湧いてしまう。

でもその問題は後！

僕は自分で改造したトリガーチップの修練を積み、太刀川隊の隊室にその報告に向かっていた。

「出水先輩居ますか！」

「出水じゃなくて悪いな、俺だけだ」

太刀川さんが少し疲れた表情で手を挙げた。お前本当出水好きだな～と言われてしまい苦笑する。だって大好きな先輩に一番に報告したかった。
実はいろいろ相談にも乗ってもらっていたし…。

「太刀川さんこんにちは…何かあったんですか？」

「これ、学校の補習課題…ぜんっぜん分かんねぇの」

太刀川さんはあーっと片手で伸びをしながら、机の上のプリントをペンで弾く。

「あ…この内容なら、僕で良ければ教えられます、けど…」

そこまで言って、正直年下が教えましょうか？なんて生意気過ぎる…！と冷や汗をかく。

しかし、グデっとしていた太刀川さんがみるみる元気を取り戻し、僕の手を掴んだ。

「マジで？！これ終わらないと忍田さんに模擬戦禁止って言われてんだよ！頼む！教えてくれ！」

「は、はい！」

そうして隊室に他の2人が来るまで太刀川さんとの勉強会になった。

のだが…。

「…太刀川さん？何してんですか？」

最後に隊室にやってきた出水先輩が呆然とした表情で太刀川さんを見る。
太刀川さんは、勉強をしている。

そう、あの、太刀川さんが、勉強を、しているのだ！

因みに少し前に来た宇柚さんはうわぁ…と若干引いていた。

「そ、その…太刀川さんの補修課題を教えるついでに、次から似たような問題が出されても分かるよう説明を追加させてもらったんです、けど…」

すると、何故か忍田さんまで隊室にやってきた。

「すまない、急で悪いが太刀川隊に話が…太刀川……？」

太刀川さんを見て、忍田さんも目を丸くする。

ちょうど、問題集を解き終わった太刀川さんがバンッと机を叩いて忍田さんに補修課題のプリントと、問題集を見せた。

「やべーよ忍田さん！俺勉強できたっぽい！！ほら！多分これ全部あってる！！」

忍田さんが驚愕の表情でペラペラと問題集やプリントをめくる。

「太刀川…だ、誰に教えてもらったんだ？」

「え？ああ！尊ッス」

忍田さんがすごい表情でこっちを見てきた。え、怖いです、怖いです忍田さん！