日常その三十二 可愛いなんてガラじゃない ページ32
?「ひゃっ!
あ・・・なんだ、Aちゃんだったのねぇ・・。」
彼女の視線の先には、紅玉と官女がいた。
しかし、紅玉は湯船に浸かっているが、官女は湯殿の傍に立っているだけだ。
あ「えぇ・・・驚かせちゃった?」
彼女はチャポン、と音を立て、肩まで湯船に浸かっている紅玉の隣に浸かる。
玉「そんなッ、私がぼーっとしていただけだから、気にしないで!」
あ「・・そう?
・・・にしても、さっきの紅玉の反応可愛いかったなぁ。」
彼女は唇の端に笑みを浮かべ、小さく笑った。
玉「そ、そんなぁ、Aちゃんの方が可愛いわよぉ。」
紅玉は照れて頬を少し赤らめながら言う。
あ「あははっ、あたしは可愛いなんてガラじゃないよ。
人を笑って殺せる___。
化け物呼ばわりされる其れ相応の事をしてるし、その方が気楽でいいわ。」
玉「そんなことっ・・・!」
あ「・・・・・
もー、嘘だよ嘘!だからそんな悲しい顔しないで?」
彼女は「ね?」と小首を傾げて可愛らしく微笑む。
が、紅玉には無理をして笑って見せている様にしか見えなかった。
玉「Aちゃん・・・」
あ「ん?」
紅玉は少し考え、「やっぱりなんでもない。」と笑顔で首を振った。
玉「・・も、もう私は上がるわぁ。」
あ「あたしはもうちょっと浸かってから上がるよ。」
紅玉はコクリと頷くと、湯船から上がり、湯殿を出た。
玉(今Aちゃんの事を色々聞いても、Aちゃんを苦しめるだけだわ・・・。)
あ「・・・・・・
ねぇ・・・さっきの、気づかれたと思う・・?」
いきなり話しかけられた官女は少し驚いた表情をしたが、質問の意味を理解し口を開いた。
女「紅玉様は、貴方様の気持ちをお察しになられたのだと、私は思います。」
あ「・・・そう。」
女「では、私もお先に失礼させてもらいます。」
官女は一度お辞儀をして、紅玉を追う様に小走りで湯殿を出て行った。
あ「ハァ・・・気ィ、使わしちゃったかぁ・・・・。」
その後、一時間ほど湯船で居眠りをし、顔を真っ赤にしているところを先ほどの官女に助けられたのはここだけの話。
END
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にゃんにゃん子猫(プロフ) - 閃光の舞姫さん» ありがとうございます(笑) その約束はずっと後に・・・言い過ぎましたね。 楽しみにしておいてください♪ (2013年7月19日 20時) (レス) id: a7231b0c94 (このIDを非表示/違反報告)
閃光の舞姫 - 紅覇くんに主人公が「何でも言うこと聞く」と言ったやつh(殴 なんでもないですすみませんごめんなさい・・・・と、とっても面白いです!! (2013年7月19日 20時) (レス) id: 542b6c1a5a (このIDを非表示/違反報告)
練紅鈴 - は〜い(●・▽・●) (2013年7月13日 21時) (レス) id: 2b43f26b94 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんにゃん子猫(プロフ) - 四章が始まりました!是非読んで下さい( ´ ▽ ` ) (2013年7月13日 16時) (レス) id: a7231b0c94 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんにゃん子猫(プロフ) - 練紅鈴さん» 四章でのお楽しみです(=^ェ^=) (2013年7月13日 10時) (レス) id: a7231b0c94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃんにゃん子猫 | 作成日時:2013年6月15日 11時