あの日、あの屋上で

どうせ私が1人死んだって地球は回るでしょ？ ページ4

『いい眺めだなぁ…』


そう私は呟く。
え？ここは何処だって？
正解はあまり人が寄り付かないビルの屋上。
そう。私が飛び降りる場所。
ここは3年前程に見つけた場所だ。

『そろそろ死ぬかぁ。』

私はフェンスの外へ身を乗り出そうとした、その時ドアが開いた。


『？』


？「！？」


『あー、最悪(ﾎﾞｿｯ)』


？「とりあえず、内側に…」


『嫌だよ。』


そもそも死に来てるんだよ？


単純にそう返す。


？「なんで？」


『別にどうでも良くない？用ないなら帰ってよ。』


早く死なせてよ。


？「じゃあなんで死ぬの？」


死んじゃ駄目かよ。


『生きてたって価値ないじゃんか(笑)どうせ死んだってだれも悲しまないでしょ』


あのクズ親は喜ぶでしょ(笑)


？「悲しむよ。」


なんで断言できるんだよ。


『なんで断言できんの？詳しく知らないでしょ私の事情なんて。』


？「少なくとも私は悲しむ」


あぁ。五月蝿い。
でまかせの言葉をつらつら並べないでくれないかな。


『あぁ。綺麗事ばっかり五月蝿いんだよ。どうせ私が1人死んだって地球は回るでしょ？』

『逆に死んで何が悪いの？別に自由だよね？それに私が死んだって貴方に害は無くない？』

もう邪魔しないでくれよ。
死なせてよ。
どうせ私が死んだって誰一人悲しまないんだからさぁ。


？「…じゃあさ、何か人と関わるバイトか何かしてみなよ。そうしたら君が死んじゃっても悲しむ人は出てくるよ。」


どうしてそんなに私が死ぬの止めるの？
私が死んだってだれも悲しまないしどうせ「他人事」でしょ？

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ

電話。
いいな。
電話が来るって言う事は何かその人が必要とされている証だもんなぁ。

？「あ、_______さん？ごめん〜今から向かうから待ってて？」

ﾌﾟｯ


？「ごめんね！用事があって。
携帯持ってる？これ私のL○NEのIDと名前。
今日中に追加しといてね？死んだら駄目だよ？」

　 ･ ･
？「それじゃあ！また会おうね〜」


そう言い、バタバタとその人は駆けていった。


紙切れには、

┏━━━━━━━━━━━━━━┓
|国近 柚宇 ○○○○○○○○ |
━━━━━━━━━━━━━━━

と書いてあった。

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