7話 ページ7
暖かい水場。いわば温泉というもので入念に身体を清める。
色々と込み上げるものがある。
なぜ私は人間として生まれてしまったのだろう。
私が柱の一族として生を受けていれば、この100年の呪縛に縛られることなどなかった。
少しするとカーズも起きてきたようだった。
顔を見合わせるのも照れくさくなってしまう。
私は湯に浸ったまま、そっぽを向く。
カーズもは何も言わず横へと座る。
私の手を持ち上げ、握る。
「Aの肌は絹の羽織のように美しかったのか。」
昨日は暗くてよく見えなかったという。
月明かりに照らされた私は恥ずかしくなり、手を振り払いさらに縮こまる。
私はちらっとカーズに目をやる。
どう見ても私よりカーズの方が肌が白い気がしたもので、肘でカーズを突く。
「カーズは、私のこと好き?」
カーズはまた私の唇を塞ぐ。
「これでもまだ分からぬのか?」
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アリア(プロフ) - 🧚匿名の妖精🧚さん» 凄く嬉しいお言葉ありがとうございます!励みになります泣 (2022年8月27日 1時) (レス) id: f64b65ece4 (このIDを非表示/違反報告)
🧚匿名の妖精🧚 - 泣きました……今まで読んだ小説の中で1番感動しました… (2022年8月21日 18時) (レス) @page24 id: f6acac5c42 (このIDを非表示/違反報告)
アリア(プロフ) - 匿名初心者さん» わー!ありがとうございます!!頑張って書くので是非楽しんでください!!!! (2022年6月29日 19時) (レス) id: b3bfab64d6 (このIDを非表示/違反報告)
匿名初心者 - 柱…求めてました……大好きです…ッ! (2022年6月29日 14時) (レス) @page8 id: 8195809f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アリア | 作成日時:2022年6月28日 22時