2話 ページ2
その瞬間、背筋が凍る感覚を覚えた。
「今の一撃で全員仕留めたとおもったんだがなあ。」
振り返るとそこには、見たこともないほど大きな体をした美しい男が立っていた。
「もしかして、神様?」
私のことを死に至らしめ、宴まであげてしまう馬鹿な集落を皆殺しにした、この男こそ神様だと思った。
私は直感でわかる。この人に波紋は通用しない。強すぎる。
私は死を感じたが、それ以上に美しいものを感じた。
「ほう、わたしを見た奴らはこれまで口を揃えて『悪魔』と言っていたがな。」
面白い。なんて口にしその男はくくくと笑う。
「面白い人間よ。少し話をしようではないか。」
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私は死を覚悟していたため、感覚が麻痺し恐怖など何も感じなくなっていた。
身の上話を見知らぬ男にする。
何故か彼は神妙な面持ちをしていた。
「人間、Aといったな。気に入ったぞ、お前を連れて帰る。」
こんなどこの誰かも分からないカーズという男に連れて帰ると言われ、普通は動揺するだろう。
だが、私の集落は全滅したのだ。
帰るところはもうない。いや、元々なかったのかもしれない。死に場所を探すつもりで私は彼の言いなりになった。
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アリア(プロフ) - 🧚匿名の妖精🧚さん» 凄く嬉しいお言葉ありがとうございます!励みになります泣 (2022年8月27日 1時) (レス) id: f64b65ece4 (このIDを非表示/違反報告)
🧚匿名の妖精🧚 - 泣きました……今まで読んだ小説の中で1番感動しました… (2022年8月21日 18時) (レス) @page24 id: f6acac5c42 (このIDを非表示/違反報告)
アリア(プロフ) - 匿名初心者さん» わー!ありがとうございます!!頑張って書くので是非楽しんでください!!!! (2022年6月29日 19時) (レス) id: b3bfab64d6 (このIDを非表示/違反報告)
匿名初心者 - 柱…求めてました……大好きです…ッ! (2022年6月29日 14時) (レス) @page8 id: 8195809f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アリア | 作成日時:2022年6月28日 22時