i 騙すように【HUNTER×HUNTER】 (ページ4)

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2.プリン少年ページ4

行先もとくになくフラフラと街中を歩いているとふと道端の看板が目に留まる。

｢本場高級プリン…？こんなお店あったっけ。｣

看板をよく見てみるとなんでもプリンとかいうスイーツの専門店が出来たらしい。
食べたこともないがその見た目と名前の響きに興味をそそられ入店を決める

｢(うわっ激コミ〜)｣

まあ覚悟はしてましたけどここまでとは。
座れる席はあるかな？と相席覚悟で店の中を進む

すると1人の少年(同い年くらい…？)の前の席が空いていることに気付き小走りで近寄る

｢ねえ、少年。ここ相席しても大丈夫？｣

急に声をかけられたことに驚いたのか目の前の少年は微かに目を見開いた、がすぐに元の顔に戻り答える

｢ああ構わないよ。｣

人の良さそうな顔で笑う少年によくおモテになられるんだろうな〜とかどうでもいいことを考てしまった、ごめん少年。

少年の前に座ってプリンをひとつ注文し一息つく。すると意外にも少年の方から声がかかった。

｢ねえ、君いくつ？｣

___これがいわゆるナンパ、というものなのでしょうか
A、15年間の人生で様々な男に出会って来たけど初対面で名前も知らない状況で名前を聞かれたのは初めてです。

｢ええと、なんで？｣

｢いや、君が俺に‘少年’って言ったから。俺はパッと見て同い年くらいかなって思ったんだけど。｣

…失敬、ナンパじゃありませんでした。

｢…私同い年くらいの相手にも少年って言ってしまうんです…気を悪くしてしまったならごめんなさい、私はA。15歳。｣

勝手に勘違いしてしまった自分を恥じ少し赤面しながら答える私に少年は自身の黒い目をぱちくりとさせ笑った。

｢いや気にしてないよ、俺はクロロ。Aと同じ15歳。｣

宜しく、と握手を求めるクロロの手を握り返しそういえば初めて同年代の子供と話したなとふと思い出した。