KZ ページ4
立花さんと別れた後、私は自分のクラスへと向かった。
周りには知らない人たちばかりだったけど、唯一分かる人がいた。
さっき助けてくれた男の子。
確か黒木くんだ。
友達ってわけじゃないけど、少しでも知り合いがいたら安心するよね。
そんなことを思いながら私は端の席に座って授業を受けた。
得意な英語や数学は分かったけど、理科の物理はてんでダメでついていくのに必死だった。
帰ったら理科を集中的に復習しておこう。
そう思いながら、私は帰る支度をして立花さんと待ち合わせていたところまで行くと、既に立花さんが待ってくれていた。
A「お待たせ」
そう声をかけて立花さんと話しながら入口付近まで行くと、何やら騒がしかった。
「おい、KZだぜ」
「すげえじゃん、3人もいるぞ」
「迫力だよね、そろってると」
「シャリの小塚もいるじゃんよ」
みんな何をソワソワしてるんだろう?
不思議に思っていると隣にいた立花さんがピッタリと足を止めた。
A「立花さん?」
私はどうしたのかと思い声をかけたすぐ後に男の子の声がした。
若武「やっとお出ましか。待ってたんだ」
サラサラとした髪の男の子に少し小太りな男の子、眼鏡をかけてキリッとしている男の子にさっき知り合ったばかりの黒木くんが私と立花さんのところへ来た。
正確には立花さんのところへ、だと思うけどね。
仲良さそうな話しかけ方だったけど友達なのかな?
私がそう思っていると黒木くんが話しかけてきた。
黒木「やぁ。さっきも会ったけど見かけない子だね。アーヤの友達?」
そう言ってフッと笑った。
その笑みも大人っぽくて大人の匂いがした。
同い年に見えるけど、同じ年の子でこんな子もいるんだと感心しながらも応えた。
A「さっきはありがとう。ちょっと心配だったけど空手黒帯だって聞いたから安心した。アーヤって立花さんのことかな?立花さんとは同じクラスの寿Aです。今日は一緒に帰ってもらおうと思って。誰かと一緒に帰って来ないと親がうるさくって」
黒木「そうなんだ。じゃあ今日は僕たちが家まで送って行くよ。な、若武先生」
予想外のことに驚いた。
同い年の男の子に家まで送ってもらうことなんて1度もなかったことだもの。
少し年の離れた子となら何度も送ってもらったことがあるけど・・・って言っても不良友達なんだけどね。
するとサラサラした髪の男の子、若武くんが応えた。
若武「勿論だ。黒木に聞いたんだけど、不良に絡まれたんだって?女子だけで帰すのは心配だから、家まで送ってく」
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こはる(プロフ) - 吹雪姫さん» 頑張ります! (2019年6月11日 9時) (レス) id: 8ad13e5dce (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - 頑張ってください! (2019年6月10日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 仮名杜竜桜さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年3月12日 0時) (レス) id: ad15b439ce (このIDを非表示/違反報告)
仮名杜竜桜(プロフ) - とっても面白いです。主人公ちゃんにはアーヤと友達になって守ってほしいです。更新頑張って下さい! (2019年3月11日 17時) (レス) id: e23b833ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2019年3月10日 15時