【緑間真太郎と貧乏神3】 ページ23
「っ!!なんかきた」
唐突にAは言った。少し後ろを振り返ると其処には緑間が居た。
「あら、こんな時間には珍しいお客様ねぇ」
「助けて欲しい……んです」
「知ってるわ、じゃなきゃこんな所までは来ないでしょうからね」
Aは丁寧に緑間の話を聞いた。簡単に言えば友人によって無理矢理、連れて行かれた肝試しで“何か”を憑けて来てしまったらしい。
「あ、もしかしてさ、其処って祠とかあったりした?」
「祠……多分、あったと思いますが……」
「おし。君に憑いているのは十中八九で貧乏神だね」
───さぁ、出ていらっしゃい??
そうAが念じた途端、緑間の背後には地蔵のよう風貌の爺が立っていた。
「ほぅら。当たった。貧乏神、早く離れてあげなさいな」
«この気……貴様、祓い屋か»
「正解。あなたがこの子に憑いたのは祠を荒らされたからじゃなくって??」
«嗚呼、そうだ。このもの達は我の縄張りに入っただけでは飽きたらず、我の祠までを荒らしたのだ»
口惜しい口惜しいと、貧乏神は言う。確かに、誰かが祠を荒らしたのかもしれない。でも。
「緑間くんは関係ないでしょう……!!」
«でも、その場にいて、止めなかった。これ、重罪也»
「この大馬鹿者!!貧乏神、お前…神をやっている癖に気がつかなかったのか!?緑間をよく見ろ!この子は神を嫌ってなんかいない。むしろ信仰してくれているだろう!」
«でも、それは……我を信仰しているのではないであろう»
「だからお前は大馬鹿者なのだ!!この子は貧乏神だからとか関係ない。神だから信仰しているのだ」
«おお、おお。心地良い……そうだ。我は信仰される喜びを忘れていたのだ……済まなかったな、真太郎……»
「え?」
シュワアァァァと泡が現れて貧乏神を包み込む。
一瞬で貧乏神の姿が消えて、辺りには静寂が訪れた。
「ふん。理解できるじゃないの……真太郎くん。もう二度と肝試しなんて行っちゃだめよ」
はい、と言い掛けている間にAの手が緑間の額に迫る。
「バイバイ、真太郎くん。また会えたら合いましょう」
──今宵はよい夢を。
Aが優しくそう呟いた直後、緑間の意識はとぎれた。
【20××年 十月 二十日】
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コアラ&カエル(プロフ) - Misaki.sさん» こんにちは。お返事遅くなってすみません。お褒めいただきありがとうございます!ゆっくり、少しずつですが更新していくので、またぜひ読んでやってください(*´∀`)♪ (2017年5月23日 13時) (レス) id: ab34f6ea9b (このIDを非表示/違反報告)
Misaki.s - 初めまして。この小説を読んでとても面白いと思いました!更新頑張ってください! (2017年4月1日 16時) (レス) id: 30f17bfb09 (このIDを非表示/違反報告)
コアラ&カエル(プロフ) - honokaさん» ありがとうございます!ぼちぼちですが、更新頑張りますね♪ (2015年12月5日 20時) (レス) id: 67c1928645 (このIDを非表示/違反報告)
honoka - 更新頑張ってください!応援してます! (2015年12月5日 1時) (レス) id: 832ca91d9b (このIDを非表示/違反報告)
コアラ&カエル(プロフ) - novelさん» ありがとうございます♪今は忙しくてあまり更新できないのですが、できる限りで頑張らせてもらいます!応援、ありがとうございますね! (2015年9月5日 15時) (レス) id: 67c1928645 (このIDを非表示/違反報告)
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