とある赤司家の話。４

温泉旅館:４ ページ5

｢私は、征十郎の家族にとっても大事な場所だったように、


“自分達”にとっても此処を大切な場所にしたい。



征十郎のことが、好き､､､だから｣





それっきり途切れてしまった言葉に首を傾げると、Aが赤司の手をきゅっと握りしめてきた




次の言葉を待つ間もなく、赤司はAに手を引かれ、部屋にある一つの部屋の前まで連れていかれる





ここはたしか。と入室した際に女将に部屋の説明をされた時のことを思い出す




開かれた扉の向こうには2組の密着して並べられた布団があった




｢､､､最初、女将さんが来た時にはこの布団離れた状態で敷かれていたんだけど｣




｢じゃあ、Aが？｣




こくん、と頷いたAを見て赤司をまた、変にあたたかな気持ちにさせた








｢最近、その、お互い疲れて、そんな時間が無かったから、その｣





緊張して途切れ途切れだったAの言葉を遮るように、



赤司は唇を重ねた




何度も、何度も。




食み、赤司はゆっくりとAを堪能してゆく



柔らかい唇



滑らかな舌触り



口腔内のあたたかさ



鼻にかかる甘い声






それら全てが、赤司にとっては最高の心地にさせるのだ




唇を離して、Aを見ればだいぶ火照ってしまっていた






____もう、歯止めは効かないな






握られていた手を、指に絡めるようなものに変えて、



Aより先に赤司は寝室に足を踏み入れる





照明で照らされた部屋に立つAと





間接照明だけの寝室に立つ赤司





縁を境にして立つ２人を繋ぐ手をゆっくりと引き、Aをこちらへと引き寄せた





｢A、愛してる｣









その言葉を最後に寝室の扉は赤司によって閉じられた









＿＿＿＿＿



初めての赤司家の旅行は、思い入れのある旅行になるのでした。






【旅館編】終了！

中途半端？スイマセン！



きっと、この後Aさんは痛い腰を擦りながら赤司くんと露天風呂を楽しむのではないでしょうか！？




自分にそこまで、イチャイチャ、ラブラブを求めては駄目ですよ。


今回のキスシーンも｢こんな感じか!?｣｢知らねーよ!!!｣状態でしたので



それでも、楽しんで頂けたら幸いです！

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