温泉旅館:3 ページ4
さて、赤司には一つ楽しみにしていたことがある
露天風呂から上がり、部屋に戻れば丁度座卓に料理が並べられている所だった
そして、既に席についているAを見て、赤司は瞬時にニヤケを抑えた
(Aの浴衣姿ッッ!!!)
そう、もう一つ楽しみにしていたのは
_____Aの浴衣姿である
普段との服とはまた違った雰囲気にさせるその着物は
赤司にとって威力が絶大なのである
「部屋の露天風呂どうだった?」
「最高だよ。A、本当にありがとう」
「、、、?」
露天風呂のことを質問したAだったが、赤司には何か違う問に聞こえたのか言葉が噛み合わなかった
「そっかー、私も入ってみようかな」
「なんなら、背中でもながそう、、、何でもない」
また、Aのスルースキルが発動されるのがオチだと思った赤司は途中で言葉をやめた
しかし、Aの返答は意外なもので。
「____そう、、、だね。お願いしようかな」
「、、、え!?い、いの?」
アラアラ、と料理を出しながら女将が笑っているが、Aが頷いたのを見て感無量になる。
冗談、と言われても絶対に一緒にお風呂に入る。と赤司は決めたのだった。
.
.
出された、懐石料理を食べ終わった頃
最近ではこの時間帯はお互い、家に持ち込んだ仕事の書類や画面に没頭していた頃だ
これほどゆっくりした夜を過ごしたのは随分と久し振りのような気がする
窓から見える中庭はライトアップされ、昼間とはまた違った幻想的な雰囲気を作り出す
Aと赤司は2人で窓側に立ち、何となく眺めていると時間が止まっているように感じられた
「征十郎、ありがと」
「何がだ?」
「“赤司家”の大切な場所に連れてきてくれたこと」
突然のAの言葉に赤司は驚いた。
____いつ、誰にそれを聞いたのか。
「さっき、女将さんが教えてくれた」
「ああ、、、成程」
「それを聞いて、私も赤司家の1人になったんだな、って思えて嬉しかった」
嬉しそうに微笑んだAを見て、やはり連れてきて正解だったな。と自分の判断を褒めた
「、、、小さい頃はよく父さんが長期休みに入ればよく訪れる場所だったんだ」
____母さんが亡くなってからは、来なかったけれどね。
そんな一言を加えて言う、赤司を見てAは不意に意を決して言葉を掛けた
「私は、」
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イナアレオリ - キセキ様の黒バス作品最高です私好みの作品です!更新と続編頑張ってください! (2020年6月28日 20時) (レス) id: 2e62a84241 (このIDを非表示/違反報告)
むーん - 子供!見たい!子育て編てきなのも見てみたいです! (2018年7月26日 13時) (レス) id: a7bd376b17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴菜(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!できれば赤司くんの職場での様子もまた見たいです!職場までのお迎えとかも…!これからも楽しみにしています!無理はせずに頑張ってください! (2017年10月22日 19時) (レス) id: f602305853 (このIDを非表示/違反報告)
木戸 凛々(プロフ) - 君がいないと、息もできない。読まました!!すっごい好きでした!!ああいう赤司様も好きです!大好きです!病み期大丈夫でしたか?(´・ω・`)無理はなさらないでくださいね!お気に入りは減りませんよ!我々末永く待っております!頑張ってください! (2017年10月3日 0時) (レス) id: 3f020bed75 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎのはな(プロフ) - 温泉旅行の話最高でした!!いつもなぜ評価を1度しか付けられないんだ...と思いながら一番右の星をポチポチしております笑 これからもお話楽しみに待ってます!ご無理はせずに!! (2017年9月4日 13時) (レス) id: 9f35c7e40c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キセキ | 作成日時:2017年8月13日 17時