温泉旅館:1 ページ2
「では、ごゆっくりどうぞ」
静かに、大した音も立てず襖が閉じられると、部屋の中にはAと赤司の二人きりになる
他に誰もいない。二人だけの時間。
普段の生活でも2人だけであるのだが、周りがまた違う環境だと、少し違う気分にさせる
それが、赤司を少し浮ついた気持ちにさせている
「あのさ、、、、凄く豪華そうに見える旅館なんだけど」
「そうか?旅館はこれぐらいが普通なのかと思ったんだけど」
「いや、畳の部屋四つに露天風呂付客室とか聞いてない」
黒檀の座卓と対になる座椅子、機会縫いでは無い、手縫い独特の柔らかさがある畳
女将や従業員の接客態度、客室一部屋一部屋が離のような造り、どれをとっても高級感満載である
先程だって、何十人もの従業員がAたちを出迎えて、
更に、ここの部屋まで案内してくれたのは女将らしき人だった
「征十郎って何者?」
「俺は、Aの旦那だよ?」
「ああ、、、、うん。そうだね、、、」
ふと、Aが発した言葉に赤司はサラリと答えてしまうので何も言えなくなる
(まあ、特に詮索しなくてもいいか)
今日は2人にとって久し振りの休みであった
ここの所はお互い仕事量も増え、働き詰めだった毎日
そんな時、Aが言った「温泉でゆっくりしてみたい」
その一言で、赤司とAはここまで来ているのだ
日々の忙しさを忘れさせてくれるその空間は、都会に暮らすものにとっては癒しの空間になりえるものである
.
.
「じゃあ、とりあえずお風呂入ってこようかな」
荷物を一旦整えてから、Aは入浴セットを持って立ち上がる
そんなAを座りながら見ていた赤司は微笑みを浮かべた
「じゃあ、一緒にそこの露天風呂に入ろうか。今の時間帯だと、夜の景色が良く観れる、、、」
「大浴場ってこっちだよね?1時間くらい入ってくるよ。行ってきます」
「A!?」
赤司の言葉を無視して、Aはスタスタと歩いて部屋を出ていってしまった
ここでも、Aのスルースキルを発揮される事になるとは。
(まあ、いつもの事か、、、)
赤司は1人、部屋で湯呑に入ったお茶を飲み干して立ち上がる
一緒に露天風呂に入れないことは残念ではあるが、実はこれから楽しみな事がもう一つある
それを考えながら、少しニヤついてしまう顔を抑えて赤司もまた、露天風呂へ足を進めた
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イナアレオリ - キセキ様の黒バス作品最高です私好みの作品です!更新と続編頑張ってください! (2020年6月28日 20時) (レス) id: 2e62a84241 (このIDを非表示/違反報告)
むーん - 子供!見たい!子育て編てきなのも見てみたいです! (2018年7月26日 13時) (レス) id: a7bd376b17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴菜(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!できれば赤司くんの職場での様子もまた見たいです!職場までのお迎えとかも…!これからも楽しみにしています!無理はせずに頑張ってください! (2017年10月22日 19時) (レス) id: f602305853 (このIDを非表示/違反報告)
木戸 凛々(プロフ) - 君がいないと、息もできない。読まました!!すっごい好きでした!!ああいう赤司様も好きです!大好きです!病み期大丈夫でしたか?(´・ω・`)無理はなさらないでくださいね!お気に入りは減りませんよ!我々末永く待っております!頑張ってください! (2017年10月3日 0時) (レス) id: 3f020bed75 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎのはな(プロフ) - 温泉旅行の話最高でした!!いつもなぜ評価を1度しか付けられないんだ...と思いながら一番右の星をポチポチしております笑 これからもお話楽しみに待ってます!ご無理はせずに!! (2017年9月4日 13時) (レス) id: 9f35c7e40c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キセキ | 作成日時:2017年8月13日 17時