アストロノート4 ページ14
「見つかんないねぇ……」
かれこれ1時間。
おうちから公園を数回往復してもそれらしきひとは見当たらなかった。インターホンを鳴らしても誰もいなかったし。
勇気をだして公園にいたママさんたちにも聞いてみたが知らぬ存ぜぬの一点。本当に存在しているのか怪しくなるレベルだ。
おかあさんの方も手当り次第に探してるんじゃ私に打つ手はないよなぁ。
お互いが探してすれ違いになるより公園に戻るか、警察に引渡した方がはやいんじゃないかこれ。
罪悪感があるけどこれ以上私だけでやっててもむしろ時間かかかるだけだし。
「ママ……」
……いや、これ私悪くないよね。正常な判断だと誰か言ってよ。
「……あの、はなちゃん」
えぇい、悩んでても仕方ない。私は間違ってない、対処法としては正しいんだ。
そう思い込んではなちゃんの方に向くと、はなちゃんは反対方向の歩道を見ていた。
「………ママ…？」
はなちゃんが向いている方を見るとそこには鮮やかな金髪の、手に黒いシュシュをつけた20代前半程の女性がいた。
手にスマホを持って、何かを探している様だった。
「───ママ！」
「あ、ちょ、はなちゃ─────！」
はなちゃんが車道に飛び出すと同時に反対車線から車が走ってくる。運転手ははなちゃんに気付いてないのかスピードを落とさない。
このままだと確実にはなちゃんに当たって…
あぁでも、私が今から行ってもはなちゃんを抱えて渡りきる体力も自信もない。そんなことをすれば2人ともぶつかる。
かといって目の前で幼女が轢かれるなんてできる限り一生見たくない光景だ。
では目を瞑れば解決か？
そんな訳ない。あとに待ってるのは赤く染ったはなちゃんと母親の悲鳴だ。
出来ない、見たくない、聞きたくない。
犠牲なんて懲り懲りだ。そうだろう？
だったら私が─────
「───大丈夫だ！」
唐突に後ろから先程聞いたような声がして、
「は？」
しかし振り向く余裕もなく、
私ははなちゃんの手を掴んで、思い切り
「え、ちょ───ッ」
そして目の前に現れた赤い衣装に身を包んだそのひとは腕を空振らせギリギリで車を躱してそのまま受身を取りながら向かいのブロック塀に激突した。
「………」
…こんな時、どんな顔をすればいいんだろう。
頭の中のシ○ジ君が『笑えばいいと思うよ』と囁いてくる。いや、笑えないから。
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佐藤(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» コメントありがとうございます！更新遅くて申し訳ないです…佐藤、キラキラネームとか難読苗字が好きなのでもっと使っていきたいですね。頑張ります！ (2018年10月10日 0時) (
レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - 佳乃さん» 修正しました！！！もともと誤字脱字マンなんですがまさか英智さんの名前間違えるとは…ご指摘ありがとうございます！ (2018年10月10日 0時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - うわ、めっちゃ気になるところで更新来てないwwえー…めっちゃ気になるやんか←w この作品好きです！！めっちゃ続き気になります！！海凛の当て字(?)とかすごかよ(ぼそ 応援してます！無理ない程度にふぁいとです！！ (2018年10月9日 18時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
佳乃(プロフ) - すいません、リトルガールの誤字を教えたいんですけど、sideの所で、英知って書いてますけど、英智だと思うんですよね。この作品、とても好きです。更新頑張ってください。 (2018年10月8日 9時) (レス) id: e3737ad166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐藤 | 作成日時：2018年8月20日 18時
