ゴーイング3 ページ9
「へぇ……」
と、真白君の視線が少し柔らかくなる。
「では私のおすすめを皆でみましょうか」
「……え、ちょ、ま、まって先輩」
「Aさんは『貧血の薔薇』はお嫌いですか？」
「いや、あの……それ、17禁ですよね？」
関係者全員三徹目のノリで公開まで踏み切って即謝罪会見開いたうちの親父の数多い伝説(不名誉)の中でも至極の1本だよ。当事者だよ私。
内容は殺人鬼の館に何人かの男女が迷い込んできて〜っていうよくある感じのやつなんだけど如何せん描写が悪かった。
「……おい、何見せる気だったんだあんた」
さっき私が睨まれてたのとは比較にならないぐらいの憎悪を見せる真白君。
「変な勘ぐりはよくないですよ。私は次の舞台の参考に、と思っただけです」
「とか言ってまた変な女装とかさせるんだろ！？もう騙されないからな！」
女装……？まあ女の子も出てくるし真白君多分女装しても違和感ないだろうけど……あれ、でも……
「これに出てくる女の子役って確か援交少女ぐらいだった……ような……」
「はぁああああ！？」
「いいじゃないですか、援交少女！しかもこの役、終盤に主人公を裏切って主役交代するんです。ワクワクしません？」
因みにラストは殺人鬼をも殺した少女が月をバック微笑みながら『女は怖いのよ』で暗転。どうも親父の実体験に基づいてるらしいけど一体親父と母さんの間になにがあったの……
「するわけないだろ毎度毎度ふざけてんのか！！」
そんな事はお構い無しに刺し殺さんばかりの勢いで日々樹先輩に詰め寄る真白君。
行き場を失った私はいつの間にか氷鷹先輩の隣に来ていた。
「……うちの部長がすまないな。普段はあんな感じで変態そのものなんだが実力は本物なんだ」
「はあ……まあそれはわかりますけど……ていうか真白君止めなくて大丈夫ですか？」
「………」
えぇ…急に押し黙られるとなんか変なこといったかなって不安になるんだけど……。
「印象が、大分違うと思ってな」
「……………あ、私ですか？」
「他に誰がいるんだ」
ですよね。まあ散々なこと言われてるらしいし実際はこんなコミュ障涙目女だとは思えませんよね。
しおらしい演技とか言われるかと思ったけど。
「演技ならまず部長に見抜かれるだろうしここにも連れてこない。それに、お前は今まで1度も自分の弁護をしなかった」
お、おぉ…氷鷹先輩鈍感そうだけど以外に鋭いな。
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翔。(プロフ) - 好きです！！最高に面白いです！！エリートヒキニート最高！ (2019年1月20日 6時) (
レス) id: 63a2837fb8 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - ♪咲那♪さん» わーいありがとうございます(^o^)/頑張ります！ (2018年5月15日 0時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
♪咲那♪(プロフ) - おもしろくて続きが気になったのでこれからも更新頑張ってくださいね！ (2018年5月7日 22時) (レス) id: 282e7e9f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐藤 | 作成日時：2018年4月7日 1時
