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アーセナル ページ42

夢ノ咲学院アイドル科校舎の片隅にある木造建築物、

…要は弓道場。

そのやや古ぼけた扉を開けて乱れた呼吸を整える事もなくこんな所まで呼び出した人物の名を叫ぶ。

「つ───……、月永先輩ッ……!!」

「お、遅かったな〜」

床に寝そべりつつ猫とじゃれながら作曲をしている若干殺意を覚える。

が、とりあえず今はそれどころじゃない。

「結構ギリギリだったな〜まあ間に合ったからいいか。んじゃ〜さっそく───」

「───ちょ、ちょっと待って……はぁッ、下さ…げほっごほっ!ごほっ!っ、うぇ……」

「……大丈夫か?」

校舎からここまで全力で走ってきたから体内の酸素と体力が底を尽きた。

「え、え〜っと、本当に大丈夫か?これ飲む?」

憐れに思ったのか月永先輩は持っていたミネラルウォーターのペットボトルを差し出した。

「い、ただきます……」

急いで飲んだらちょっと噎せた。ら、先輩が背中をさすってくれた。優しけどその優しさもうちょい別方向に活かせないものか。空気を読むとか。

「はぁ……」

「落ち着いたか?」

「すみません…」

いや、そもそも呼び出したのはあなたですけどね。

そうだ、そもそも月永先輩があんな電話しなければこんなに必死になる必要もなかったんだよな。どう責任取ってくれるんだろうね。

「あの、先輩…」

「あ!ちょっと待って!今のおまえの姿見てたらなんか浮かんだ!書き留めるからちょっと待ってて!」

…これ、キレそうになる私が悪いのかな…?

ほぼ初対面でキレそうになるって相当よ…まあ私もそんなに許容範囲が広い方ではないんだけど。

「……っ、月永先輩!」

「ん〜ちょっと待てって」

「待てません、今すぐ説明してください」

「説明も何もないだろ〜そこに書いてある通りだ!」

「解読してません!」

「………は?」

流石に聞き逃せなかったのか顔を上げる月永先輩。

「これ、解いてません。というか解けませんでした」

「じゃあなんでおまえここに来れたの?」

そりゃ疑問だよね、でもそんなに大したトリックでもない。

単に解き始めて3時間でこれもう無理解けないと悟ったからなんとかわかった時間指定であろう数字だけ拾って月永先輩のいそうなところ総当りで探しただけだよ。ほんとに力技。

しかしまあスタジオにいなくてよかった。私あの近辺怖くて近づけないから。

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翔。(プロフ) - 好きです!!最高に面白いです!!エリートヒキニート最高! (2019年1月20日 6時) (レス) id: 63a2837fb8 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - ♪咲那♪さん» わーいありがとうございます(^o^)/頑張ります! (2018年5月15日 0時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
♪咲那♪(プロフ) - おもしろくて続きが気になったのでこれからも更新頑張ってくださいね! (2018年5月7日 22時) (レス) id: 282e7e9f5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐藤 | 作成日時:2018年4月7日 1時

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