窓辺の少女 ページ8
正面から『ヴィクトリア』に入ると店内にはみかくんも店長もいなかった。
相変わらずガバガバ経営だなこの店。
『Aちゃん?こんにちは』
「うわっ、…あ、マドモアゼルちゃん。いたのね…」
『ええ、驚かせてごめんなさいね。みかちゃんならまだ奥にいると思うわ』
「あぁ、はいはい。教えてくれてありがとマドモアゼルちゃん」
『どういたしまして。…あら、Aちゃん今日は制服じゃないのね』
「ん?うん、今日6限が体育だったから着替えるのめんどくてさ」
『もう、女の子なんだから身だしなみは整えておかないとダメよ?』
「うーん、私マドモアゼルちゃんみたいなレディじゃないからねぇ…生物学上女、みたいな?」
『そんなことないわよ、Aちゃんだってお手入れすれば可愛くなるわよ』
「そうかなぁ、私結構ゴリラだよ?今日の体育だってマラソン1500m4分台叩き出して先生に引かれたレベルだからね」
『あら、凄いじゃない。Aちゃん体育が得意なのね』
「ん〜得意というか、まあ新聞配達とか免許取ってなくて自転車だから自然と身についたというか…」
『でも風を切って走るって気持ちよさそうね。私は人形だから自分で走れはしないけど…』
「あ、じゃあ今度マドモアゼルちゃん自転車カゴに置いて一緒に走る?」
『ふふ、宗くんに殴られても知らないわよ?』
「ですよね〜………」
「────んあ、Aちゃん来とったん?誰が話ししとるんかと思ったわぁ」
「あ、みかくん。ちょっとマドモアゼルちゃんと話しててね」
「…お師さんなら奥で作業しとるけど?」
「そうなんだ。あ、ねぇみかくんシャワー借りていい?ちょっと汗やばいから」
「別にええけど……」
「それとマドモアゼルちゃん店長のところに戻しといて。この様子だと店長まだ気づいてないと思うから」
「ええけ…ど、……?え、
……………………え?」
70人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
佐藤(プロフ) - 璃々衣さん» 初めまして、有難いお言葉ありがとうございます!色々と書きたいネタはあるのですがね…もっと更新できるように精進します。これからもよろしくお願いします! (2018年10月31日 18時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
璃々衣(プロフ) - 初めまして。とても素敵なお話で、何周も読みました……!お忙しいとは思われますが、更新楽しみにしております。お体に気をつけて、更新頑張ってください! (2018年10月29日 19時) (レス) id: 6b21f4271d (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - こめこさん» コメントありがとうございます…!いやもうそう仰って下さりとても嬉しいです。本当に更新遅くて申し訳ないんですがこれからも読んでいただけると幸いです(_ _) (2018年10月3日 1時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 突然のコメント失礼します。作者さまの書かれる独特なリズム感のある日常がかわいくて素敵で、とっても好きです。更新があるたびつい嬉しくなってしまいます〜。これからもひっそり応援させていただきますね (2018年10月1日 21時) (レス) id: daff2d3cef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:佐藤 | 作成日時:2018年7月21日 21時