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「Aちゃんわりとすぐに星雲書房に来てくれたじゃない?それも嬉しかった。手伝いたいと言ってくれたときだってもちろん」
「私が押しかけてきたからだと思ってました。私は来たいから来てるのに、宮田さんはいつも私の仕事が忙しいときは無理に来なくていいよって言うから」
「もっと態度で示すべきだったよね、ごめん」
夏雲駅周辺は夜だけどまだまだ人がいた。
Aちゃんが人とぶつかりそうだったから咄嗟に手を引く。
「宮田さん」
「ん?」
「さっきから誤解しそうになります……」
「むしろ誤解して欲しいんだけど」
また立ち止まって真剣にAちゃんを見る。
彼女は目を逸らした。
「気付かないフリをしてたけど、俺はAちゃんのことが好きだよ」
「…………」
逸れていた目が俺の目と合っていく。
「本当に、ですか?」
「嘘を言うわけないじゃない。Aちゃんが店に来なくて寂しかった。本当は毎日だって来て欲しい。今までその気のない振舞をして今更何言ってんだって話なんだけど、それは本当に申し訳ないと思ってるんだけど……」
思いの丈を全部話す。
だってそうじゃないとフェアじゃないから。
「私の方こそ……察してアピールばかりしちゃって。もっとちゃんとはっきりと言えば良かったです」
困った。
何でアーケード街の外に行っちゃったんだろう。
何も出来ない。
よし、戻ろうと彼女の手を握って引き返す。
「ごめん手汗凄いかも」
「私も緊張してますから……」
Aちゃんと手を繋いであかつきアーケードに戻る。
すると星雲書房の前に玉がいた。
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2021年11月23日 14時