I love you so goodbye (ページ4)

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夜中にふと目を開けると俺の胸元でAが眠っていた。
しばらく彼女を眺めていたら、彼女もふと目を開ける。

「社長……」

「名前で呼べって」

すると彼女の手が俺の顔の輪郭に触れた。

「……私、宏光さんのことが好きです」

「……本気で言ってる？」

俺の問いに彼女は頷いてみせる。

「私でよければ宏光さんを癒します」

「じゃあ癒して」

また俺はAの唇にキスをした。

これを機に俺はAと身体を重ねるようになった。
彼女の告白の返事をしなかった俺はただ癒して欲しくて彼女を求めた。

だけどある時気付いた、Aはいつも俺の傍にいてくれることに。
仕事のときは俺の邪魔をすることはないし、俺が欲しいものを渡してくれる。
身体を重ねるときだって意思疎通が取れてると感じる。

周りが、妻が出来ないことをAは見事にやってのけて、彼女こそが俺に必要な人なんじゃないかと思い始めた。
そう気付いたときから、俺はAに嵌っていった。

だから二人きりの社長室で俺は言った。

「好きだよ」

「えっ？」

「俺はAが好き」

「……嬉しいです」

そこから本格的な不倫関係が始まった。
雁字搦めな俺が唯一自由になれる場所、そしてさらに雁字搦めを意識する場所を手に入れたのだった―――。

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