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妹『お兄ちゃん。Aさんまで、来てくれたんだ。』
裕「お前に報告があってな。」
妹「報告？」
裕「俺、父親になるんだよ。」
妹「おめでとう。それじゃ･･･私もおばさんになっちゃうんだね？」
裕「子供が産まれたら、また会いに来るから。」
妹「楽しみにしてる。Aさん。元気な赤ちゃんを産んでね？」
『もちろんよ。』
妹「宏光!!光姫寝ちゃった。 」
光「ママ〜っ！」
裕「光莉も大きくなったな。」
光「裕太お兄ちゃんも老けたね。」
裕「何？光莉!!もういっぺん言ってみろ。」
病院内を逃げ回る光莉。
裕「それじゃ･･･会社もあるし、明日･･･日本に帰るわ。じゃあな。」
妹「またね？お兄ちゃん。」
裕太Side
病院を出た俺とA。この時の俺は、あの笑顔が･･･最後に見た美雨の顔になるとは思ってもいなかった。
美雨が死んだ事を知らされたのは･･･娘が生まれて、半年後だった。
『はい。もしもし!?玉森ですが･･･』
宏「お義姉さん。お久しぶりです!!お義兄さんいますか？」
『今･･･お義父さんと会議中なの。どうかした？』
宏「お義兄さんに伝えてくれますか？」
『伝えるって？』
宏「美雨が･･･亡くなったと。」
『えっ？美雨ちゃんが亡くなったって･･･何で？いつ？』
宏「半年前です。宏樹を出産した次の日に･･･」
『嘘でしょ!?』
宏「美雨は、こっちに来てから、ずっと･･･原因不明な難病にかかっていたんですよ。医師から言われました。赤ちゃんを産んだら、確実に助からないと･･･。」
すると･･･会議中だった裕太と父が戻ってきた。
父「Aさん。どうした!?なんで泣いてるんだ？」
『裕太。お義父さん･･･。今、美雨ちゃんの旦那さんから、電話があって･･･美雨ちゃんが･･･亡くなったって！』
裕「はぁ？嘘だろ？」
父「美雨が･･･亡くなった!?」
『半年前に･･･宏樹くんを産んでからだって･･･。』
父「もしもし!?宏光くんか？」
宏「お久しぶりです。」
父「Aさんから聞いた。本当なのか？美雨が亡くなったってのは･･･。」
宏「はい。本当です!!美雨･･･宏樹を産むって決意してまで、お義父さんとの約束を守ったんですよ。」
父「約束？」
宏「孫は、女の子ばかりで･･･男の子を産んで欲しいって美雨と約束したんですよね？」
父「あぁ･･･約束したな。」
宏「それを美雨は、守ったんですよ。性別が男の子って分かってから。」
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作者名：みぃーちゃん | 作成日時：2019年7月8日 1時
