54話 ページ6
私は部活終わり、しばらく一也と話し込んでいた。
『うん、結局鳴とはそれっきり。まだ忙しいみたい。』
御幸「ふーん。あいつ本当に手が早ぇっていうか……」
『ちょっと、人聞きの悪いこと言わないでよね。』
御幸「まあ、俺はお前が取られなくて一安心だけどな。」
『も、もうっ。そういう事言うのを止めてよね!私、最近ツンデレみたいになって来ちゃったよ……』
御幸「俺はお前がドMになってもドSになっても好きだから安心しろ。」
『そーゆう意味じゃなくって……。あ、えいじゅーん、お疲れ様ー!』
御幸「………。」
私は栄純を見つけるなり栄純の元へ走った。
栄純に会いたかったのが半分、一也との会話が恥ずかしくて逃げたのが半分である。
沢村「A先輩っ!」
『どう、調子は。』
沢村「いやぁ、自分の成長が怖いっ!」
『よかった、身も心も普段の栄純に戻って。あのままだったらどうしようって思ったよ。』
沢村「いやぁ、どうなることやら。ご迷惑をお掛けしました!」
屋上での一件の後、少しは立ち直ったもののイップスになる前の様な元気ではなかった。
しかし今ではこの調子だ。
『クリス先輩に教えてもらったんでしょ。流石、師匠だね。』
沢村「やっぱり凄い人っすよクリス先輩は。」
『私も一回でもいいからバッテリー組んでみたかったな。あ、そういえばこないだ貸した漫画あるでしょ?』
沢村「あのかるたのやつっ!すげぇ面白かったです。」
『それそれ、今度映画になるんだよっ!凄く楽しみっ!』
沢村「マジすか!あれ凄い感動して……チームで力を合わせてるのが凄くいいっす!」
『あの主人公ってちょっと栄純に似てる気がするなぁ。』
沢村「お、俺、男っすよっ!」
『誰も栄純が女みたいなんて言ってないよ。性格がって事。あ、でも栄純は彼女居るんだよね、若菜ちゃんだっけ。』
沢村「若菜はそーゆんじゃないっすよ!ただの幼馴染で……それに俺、好きな人居るし。」
『え!?だれだれ。同じ学年?先輩?』
沢村「企業秘密ですっ!でも最近はよく一緒にいます。でもその人は気づいてないっぽくて……」
『うわ、なにそれ!少女漫画みたい。ってか栄純も恋愛とかするんだね。』
沢村「いやぁ、最初は全く興味なかったんですけどその人に会って変わったっていうか、なんと言いますか。」
続く→
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作者名:のこのこきのこ | 作成日時:2016年3月16日 20時