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▽ ページ7
起き上がった彼は私の手を引いて
木製の長い椅子に座った。
「...お話、しよう?」
ふわふわとした柔らかく優しい声。
「...うん」
まん丸い綺麗な目。
どこか違う世界の人が出てきたような...
そんな感覚だった。
「...手冷たいね」
繋いだままの手をぎゅっと握る。
「...うん」
「...心桜...はなんでここに来たの?」
「...近くの病院に入院してて...
お散歩で来てる」
「...具合、悪いの...?」
「あと半年なんだ」
「?半年で治るの?」
思いもよらない言葉につい吹き出してしまう。
「ふっ...ふふっ 違うよ
半年で死ぬの」
「...」
「あ、名前は?」
「りょうただよ」
「りょーたくんおもしろいね」
「そう...かな」
「うん
りょーたくんはなんであの中にいたの?」
そう聞くと躊躇いもなく話し始めた。
彼は不思議な人だった。
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作者名:らずふれ | 作者ホームページ:http://l.u.z_girls
作成日時:2018年10月17日 11時