物静かな断罪人 (ページ12)

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第一断罪～鶴と一人の女～ページ12

その視線は確実に女に...じゃなかったジャッジに向けられたものだった。

不快感を覚えながら料理を食べ続けるジャッジ。

その気配はだんだんとジャッジに近づいてくる。

その気配は足音1つ立てずに近づいてくる。

そして...

？？「わっ！」

そう言いながら男がジャッジの肩を掴む。

ジャッジ「・・・」

ジャッジは黙々と料理を食べ続けている。

？？「・・・」
ジャッジ「・・・」

2人の空間に静寂が訪れる。

？？「なぁ君...何か言ってくれないか？」
ジャッジ「・・・」
ジャッジ「...手」
？？「手？」
ジャッジ「その手をどうにかしてくれ」
？？「え？あ、あぁ！す、すまんな」

そう言いながら男は肩を掴んでいた手を下ろす。

手を下ろすと男はジャッジの正面に立ち、気さくに話しかけてきた。

？？「いやぁすまんな！君が今日の入隊式で会場を驚かせていたから俺も驚かせたくなってな...」
ジャッジ「・・・」

ジャッジは何も言わない。

鶴丸「なぁ君、なんて名前なんだ？あっ俺は鶴丸国永」

ジャッジ「...ジャッジ」

鶴丸「へぇ！いい名前だな！」

ジャッジ「・・・」
鶴丸「・・・」
本日2度目の静寂が訪れる。

鶴丸「なぁ？君さっきなんで驚かなったんだ？」
ここで鶴丸は、彼女に対して抱いていた疑問の一つをジャッジに、聞いた。

ジャッジ「...分かりきった事に驚く程私は馬鹿ではない。」

鶴丸「...それはどう言う意味だ？」

ジャッジ「...そのままの意味だ。私は分かっていた。」
ジャッジは淡々と鶴丸に述べた。

鶴丸「...そうか」

「」の文だけ見れば、鶴丸はとても冷静に見えるだろう。だが彼は今とても錯乱している。

鶴丸(分かっていた？何に？足音は確か鳴っていなかった筈だし、例え鳴っていたとしてもこんなに会場はうるさいんだぞ？聞こえるわけがない。じゃあコイツは何が分かったんだ？...まさか...)
鶴丸は1つ増えたジャッジへの疑問を彼女に聞いた。

鶴丸「なぁもしかしてその分かっていた事って俺の気配の事か？」

ジャッジ「...そうだが？」

ジャッジはそれ以外何があるとでも言いたげに肯定する。

鶴丸「はははっ！そうか凄いな！まさか気づかれていたとは、今回は俺の負けみたいだな！」

もう一度言う。
「」の文だけ見れば、鶴丸はとても冷静に見えるだろう。だが彼は今とても錯乱している。

鶴丸(嘘だろ！？気づいてたのか！？俺の気配に！？俺が気配消してる時はあの今剣でも俺の気配には気づかないんだぞ...！？一体何者なんだこの女...)

と、心の中で鶴は一人の女に恐怖した。