兄弟は知っている 【探偵チームKZ事件ノート】

〜上杉一家のお話〜 ページ8

・ナレーション視点

　上杉一家には双子がいるようです。
双子の兄の名前は、和典。中学2年生。
双子の妹の名前は、莉音。中学2年生。
ふたりで仲良く数学を解き明かすのが好きなようです。
そんなマニアックなふたりのとある一日です。

・和典視点

　俺は、上杉和典。
今日は、俺のとある一日を紹介する。

「おはよう。典。」
俺が簡単に朝食をとり、リビングで数学に浸っているとき、莉音が起きてきた。
「おはよう。莉音。」
と答える。莉音は俺の妹。まぁ、妹といっても俺と莉音は双子だが。
「今やってるのって完全数？」
「そうだ。」
「私も一緒にやっていい？」
「いいが、朝食は？」
「あとで食べるよ。」
完全数っていうのは、その数自身を除いた約数の和が、その数と等しくなる数のこと。たとえば、6。6の約数は、6自身を除くと、1と2と3だろ？この約数の1と2と3を足すと、元の6になる。だから6は、完全数なんだ。今までに、48の完全数が発見されている。俺は莉音と49個目を探してるとこ。

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