76. ページ29
それなのに、俺を心配してくれた彼女に、俺はなんて言った?
必要ない、足でまとい、邪魔、他の女の方がマシだと冷たく罵り、挙句の果てには銃口さえも向けてしまった。
神威「……、」
きっと、俺が戻ったところで、顔も見たくない、そう言われるに決まってる。
敵「──殺れ」
……どうやら俺達の処分方法が決まったらしい。
敵二人が、武器を片手に俺達の元へとやってきた。
敵「…何か言い残すことは?」
水月「……すまない、A」
神威「………」
俺はといえば、無表情のまま、そっと目を閉じた。
――――……ごめん、ね。
ほんのそれさえも、言えないままで。
━━コツ、
──「その人たちを解放して」──
凛とした、それでいて落ち着きのある声。
その場にいた全員が、声のした方へと顔を向ける。
水月「A……!!」
神威「……!」
A「……神威!!水月!!」
彼女は、心底安心したように俺達の名前を呼び、こちらへ来ようと一歩前へ足を踏み出す。
――――ガチャリ
だが、何人かが彼女を進ませまいと権門を張った。
敵「貴様、何者だ。これ以上は近づくな。さもないと……っ!!」
A「━━どいて。」
彼女は、無表情に加えて恐ろしく低い声でただ一言そう告げた。鋭い光を放つその瞳は、まさしく獣のよう。
……今まで見たこともないぐらいの凄まじい殺気に、俺さえも寒気を感じずには居られなかった。
89人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるく(プロフ) - 黒狐さん、最後まで本当にありがとうございました〜!感謝です(;Д;)(;Д;) (2018年9月30日 19時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - (;∀; )いい話だった………いつか小説、書くことがあれば、見に行きます! (2018年9月30日 13時) (レス) id: ceb7e35640 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - まおさん、ありがとうございます(;Д;)(;Д;)全力で頑張ります! (2018年9月23日 13時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 最高すぎます、一般人とは思えない語彙力でいっつも更新楽しみにしてきました!これからも頑張ってください! (2018年9月22日 19時) (レス) id: 6f6285bd1e (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 八神さん、ですよね!神威くんかっこ良すぎます……。ありがとうございます、頑張りますね! (2018年9月10日 11時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みるく | 作成日時:2018年8月28日 17時