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水月「それより、知っての通り私の部下は容赦ないぞ。このまま黙ってじっとしていれば、二人揃って地獄行きだ。……どうする?」
神威「さァね。……ま、なるようになるさ」
水月「……っ…何を言っている?これは他人事ではないのだぞ……!……分かっているのか!?」
すぐ近くにいる俺に向かって、必要以上の声量でそんな事を言うソイツに、俺は正直ゲンナリである。
神威「うるさいなァ。……分かってるよ。でも、喚いたって何か変わるわけじゃないだろ?……アンタ仮にも警察なんだから、普通、いつでも死を受け入れる覚悟ぐらい持ってるもんじゃないのかい?」
全く、みっともない奴だ。海賊であれ、警察であれ、いずれにせよ死と隣合わせであることは変わりない。
誰にでも死は訪れる。……後は早いか遅いか、ただそれだけの事じゃないか。
水月「……っ…私だって、その覚悟ぐらいある。……だが、彼奴を、Aを、一人置いていく訳にはいかないのだ」
神威「………」
水月「もう二度と、寂しい思いはさせない、必ず私が守ってみせる……あの日にそう誓った。」
神威「……っ」
その言葉を聞いて、俺は変に心がざわつくのを感じた。
水月「A…っ」
……あァ、そうか。
……俺も、同じだ。
── 一人になりたくない……っ…!!──
涙に濡れ震える彼奴を、そっと抱き寄せ、俺のそばに置いておいたのは、……守りたいと思ったから。
……寂しいことなんて、苦しいことなんて何もないんだと、そう言ってやりたかったんだ。
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みるく(プロフ) - 黒狐さん、最後まで本当にありがとうございました〜!感謝です(;Д;)(;Д;) (2018年9月30日 19時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - (;∀; )いい話だった………いつか小説、書くことがあれば、見に行きます! (2018年9月30日 13時) (レス) id: ceb7e35640 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - まおさん、ありがとうございます(;Д;)(;Д;)全力で頑張ります! (2018年9月23日 13時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 最高すぎます、一般人とは思えない語彙力でいっつも更新楽しみにしてきました!これからも頑張ってください! (2018年9月22日 19時) (レス) id: 6f6285bd1e (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 八神さん、ですよね!神威くんかっこ良すぎます……。ありがとうございます、頑張りますね! (2018年9月10日 11時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるく | 作成日時:2018年8月28日 17時