58. ページ11
A「ち……違う。私が言いたいのはそういう事じゃなくて」
神威「だってそうでしょ。嫌なら嫌って、素直に言えばいいのに。後になってからピーピー喚かれて俺も気分悪いよ。」
どうやら彼は、私が彼に触れられるのが嫌で怒っていると思っているらしい。
ただでさえ鈍感な彼には、ちゃんとした説明が必要だ。そう気づいた私は口を開いた。
A「……嫌じゃないわ。だって神威のこと」
神威「もういいって言ってんの。アンタ、めんどくさい。……やっぱり女なんて作るもんじゃないね。これなら黙って抱かれるその辺の女の方がマシだよ」
A「………ま、待って神威。それどういう事」
神威「そのまんまの意味。」
……待ってくれ。それでは、私は彼にとって体だけだと言っているようにしか聞こえない。
そんな事、あるわけがないのに。
A「………」
――――本当に、そうなのか?
ある訳がないと、どうして言いきれる?
神威「………」
……そうか。……私は、思い上がっていたんだ。今まで誰にも愛されず、捨てられ、相手にもされなかった私は、彼に上手く利用されたのだ。
……きっと、そう、なんだ。
思えば、私なんかが幸せになんてなれる訳がなかった。そんな事、ずっと前から分かっていたんだ。
分かっていた、はずなんだ。
A「………そう。……ごめんね、あなたの言う通り、私ってめんどくさいの。……自分じゃ、思ってる事を伝えられないし、弱いくせに強がっていつも貴方の足引っ張ってばっかり」
神威「………」
A「……っ…でも……でもね…」
突然溢れてきた考えが、私を悲しみの底へと引きずり込んでいく。
あっという間に視界が霞んで、何も見えない。
A「……そんな私を好きになったのは神威じゃない……!!」
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恋仲になって最初の喧嘩ですね……。はやくも仲直りさせたくてしょうがない作者です。。。
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みるく(プロフ) - 黒狐さん、最後まで本当にありがとうございました〜!感謝です(;Д;)(;Д;) (2018年9月30日 19時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - (;∀; )いい話だった………いつか小説、書くことがあれば、見に行きます! (2018年9月30日 13時) (レス) id: ceb7e35640 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - まおさん、ありがとうございます(;Д;)(;Д;)全力で頑張ります! (2018年9月23日 13時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 最高すぎます、一般人とは思えない語彙力でいっつも更新楽しみにしてきました!これからも頑張ってください! (2018年9月22日 19時) (レス) id: 6f6285bd1e (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 八神さん、ですよね!神威くんかっこ良すぎます……。ありがとうございます、頑張りますね! (2018年9月10日 11時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるく | 作成日時:2018年8月28日 17時