夜を操る者たち 参 【鬼滅の刃】

佰参拾漆夜 ページ42

―清華静真視点―

報告を終えるとしのぶちゃんと共に産屋敷邸を後にしていた
そして戻りながら御館様の言葉を思い返していた

”今回Aは意識を失って倒れたに過ぎない、けど今後は月子としての記憶を思い出す事になるだろうね。そうなると後は止める術はない…きっと月子としての記憶を全て思い出してしまう”

そうだ、きっとどんどんどんどん前世の月子の記憶がAの中でよみがえってくる

”そして、全てを思い出した時、Aと言う器にAは残っているだろうか”

それは僕も恐れている事だ
Aの体に月子だけが残ってしまうんじゃないかって怖い

”月子だけ、もしくは月子とAの意識が両方残っていたとしてもその時に鬼殺隊に残るとは限らない”

万が一、万が一にも鬼舞辻無惨の所へと行く事を月子が望んだりしたら…

だめだ！だめだだめだ！
僕がこんな悪い考えを働かせてどうする！！
僕は誰よりもAを信じなきゃ！

「静真さん」

そんな僕を見透かしたように声をかけてきたしのぶちゃんの声に我に返った

「あっ…ごめん…」

呼びかけに気づかなかった事に謝ると少し悲しそうに笑うしのぶちゃん

「無責任な事は言えませんが、悪い方にあまり考えるのは良くありませんよ」

”そのために御館様のがおっしゃってくれたではありませんか”と補足される

そう、今後月子の記憶を思い出しても少しでもAとしての自我を保てるようにと御館様は鍛錬を続けるようにとおっしゃった

今後記憶を思い出していく上で月子に仕事途中で変わっては大変なため当面はAへの鬼狩りの仕事は見合わせる事になった

しかし、体と精神面を鍛えるためにも柱たちと手合わせをすることを提案された
それなら記憶が戻っている時でも対処できるだろうと

「ありがとう、しのぶちゃんにも迷惑かけますね」
「いいんですよ」

しのぶちゃんの言葉に少し気が楽になった気がした

「あ、そうだ！ちょっと蝶屋敷に寄っても良いですか？」

僕は今後の事も含め相談したい事がありしのぶちゃんと共に蝶屋敷へと再び足を運ぶのだった




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皆様、新年明けましておめでとうございます！
昨年は色々とありましたが、そんな中で呼んでくださっている皆様には感謝がつきません。
なんだかんだでやってこれたのも全て皆様の応援があったからです。
これからも駄文駄作者ですが、今年共々もよろしくおねがいします！！

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