42話 ページ44
「よっ、有馬ちゃん
ぼんち揚げ食う？」
とてつもなく聞き覚えのある台詞に、私は深く深く溜息をこぼしつつ後ろを振り返る
そこには自称実力派エリートの迅さんが、トレードマークであるぼんち揚げ片手に佇んでいた
因みにいうと、ここは通学路のど真ん中で私は下校している途中だ
なんだったらさっき東隊の攻撃手2人と槍バカ弾バカ先輩達から逃げおおせたばかりである
『…迅さん、私がこのタイミングで来るってわかってて接触してきました？』
「当たり。でも五分五分だったから心配だったけど、いやぁよかった」
マジかよテキトーに行ったのにあってたんかい
…て、
『五分五分？』
「有馬ちゃんがあと3分…いや、1分遅かったら玉狛まで帰ってこれるか分からなかったんだよ
迅さんの言葉に体が硬直し、額から冷や汗が流れた
あと1分別れるのが遅かったら…今頃私は───そう考えるだけで恐ろしい。ブルリと背筋が震えた
あ、あぶねー！！！！あの時の自分ナイス！あの嫌な予感は的中してた！！
危機察知とかそういう系のSE持ってんじゃないかってレベルでファインプレーだろこれ！
「はは、相変わらずだね2人は」
『だ、だって絶対ブチぎれられる…！！』
「そりゃそうでしょ、何も言わず出て行ったんでしょ？」
『それだけじゃないです…覚えてますか？ケータイをうっかり川へドボンしてしまったあの日を』
私の台詞に迅さんはよく覚えてると答える
そりゃそうだ、覚えてないわけがない
とある日のことだった。偶々全員休暇だったため、玉狛の皆で散歩しようとしおりちゃんが提案したのは
それは全然良かった。良くなかったのは私がその時取った行動だったのだ
散歩の途中、私は所謂ながらスマホをしていたのだ。それはちょくちょくレイジさんに注意され、けど私はやめなかった
その時、桐絵ちゃんが飛びついて来てメチャクチャ驚いた私は思わずケータイから手を離してしまった
ケータイが落ちた先は川。最悪だった。私達はその時河川敷を歩いていたのだから
結果、当然の如く私のケータイはお陀仏となりはて、新しいのを買わざるを得なくなったのである
『玉狛の皆の連絡先は交換してるけど、高校上がって以来会ってない幼馴染にどうやって連絡先交感するんですか…！！！！！！！』
「…あぁ、なるほどね」
つまりは連絡先を交換していないのである
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 222人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まんじゅうDX - あっ……待ってめっちゃ好きです。更新応援してます！ (2022年3月26日 23時) (
レス) @page8 id: b43443e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
いな九尾(プロフ) - 返事、ありがとうございます。楽しみにしてます！ (2022年3月19日 23時) (レス) id: 7dc257a408 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - いな九尾さん» ありがとうございます！機会があればBLEACHの作品を書かせていただきます！ (2022年3月19日 18時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
いな九尾(プロフ) - 返事、ありがとうございます。残念ですが、Kkさんの作品はどれも面白いのでまた気が向いたらBLEACHの作品を作ってくださると嬉しいです。更新これからも頑張ってください！ (2022年3月19日 10時) (レス) id: 7dc257a408 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - いな九尾さん» 初めまして。BLEACHの作品ですが、勝手ながら削除してしまいました。理由としては、単純に長続きしないと判断したためです。なら作るなよって話ですが…楽しみにしていたにもかかわらず、こちらの勝手で申し訳ないです。 (2022年3月19日 10時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：KK
| 作成日時：2022年3月18日 23時
