35話 ページ37
翌日─朝7時37分
私は憂鬱な気分でトボトボと外を歩く
今の姿はいつものパーカーにデニム…ではなく、指定の制服の上にパーカー(勿論フードは深く被っている)、ダウンジャケット。そう、制服ということは学校。冬休み明けの学校…すなわち3学期始業式の日である
またあの苦痛な時間を過ごさなければならないかと思うと、胃が痛くて仕方ない
何で大勢いる場所で朝から夕方まで監 禁されなきゃならないんだ
授業なんて別に通信制でよくね?一々問題を人前で答えさせるな?もういっそのこと全部自習にしろ、などと全て叶う筈のないことを始業式初日から思ってしまう
幸い、クラスにはとりまるがいる
それが唯一の救いだが、これといって教室で話しかけることはない
何か困った時に声をかけられる人がいるだけで充分だ
あ、でも最近ちょっと喋れるようになった時枝もいるし、今度からはとりまるだけに頼らなくていいんだ、迷惑かけなくていいんだ。とホッとしてみたり
通学路から、とうとう見えてきた校舎にげんなりしつつ、その校門をくぐる
周囲は冬休み振りだからか、9割の人が久しぶり、だの冬休みどうだった、だの盛り上がっている
そんな中、私は1人寂しく校舎へと足を進めて…あ、自分で言ってて悲しくなってきた(泣)
でも仕方ない。そういう話できる人間はここにいないのだから
唯一できるとりまるは休み中ほぼ毎日会ってたし(玉狛支部・防衛任務で)、時枝も黒トリガー争奪戦後、嵐山隊と合同任務することが増えたので、何だかんだ顔を合わせている
結果、知り合いに関しては、休み明けで盛り上がるような話題が尽きているのだ
はぁ〜と深く溜息を吐き、いつの間にか辿り着いた教室へ入った
自身の席に座って速攻机の上でうつ伏せる
話したくない、声をかけられてもあ、とかぇと、とかしか言えない私の唯一の対策法
最初から寝ている振りをしてシャットアウトすること
…これが人間関係においてよろしくないことは承知だが、コミュニケーションをとったことで相手を不快な思いをさせるよりよっぽどましだ
…あー、教室が程よく暖かい…
これはマジで寝るやつじゃん…
どーせ先生はまだ来ないし、ちょっと一眠りしようかな
そう思い、目を瞑ったその時───
・
「おい、そろそろ式が始まるから体育館に行け〜」
『…』
そうじゃん、普通に今日は始業式だったわ(秒で忘れる)
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まんじゅうDX - あっ……待ってめっちゃ好きです。更新応援してます! (2022年3月26日 23時) (レス) @page8 id: b43443e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
いな九尾(プロフ) - 返事、ありがとうございます。楽しみにしてます! (2022年3月19日 23時) (レス) id: 7dc257a408 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - いな九尾さん» ありがとうございます!機会があればBLEACHの作品を書かせていただきます! (2022年3月19日 18時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
いな九尾(プロフ) - 返事、ありがとうございます。残念ですが、Kkさんの作品はどれも面白いのでまた気が向いたらBLEACHの作品を作ってくださると嬉しいです。更新これからも頑張ってください! (2022年3月19日 10時) (レス) id: 7dc257a408 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - いな九尾さん» 初めまして。BLEACHの作品ですが、勝手ながら削除してしまいました。理由としては、単純に長続きしないと判断したためです。なら作るなよって話ですが…楽しみにしていたにもかかわらず、こちらの勝手で申し訳ないです。 (2022年3月19日 10時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KK | 作成日時:2022年3月18日 23時