28話 ページ30
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次に攻撃を仕掛けたのは私だ
距離を取ったと同時に駆け出し、ナイフ型にしたスコーピオンを2本、遊真に向けて投げる
1本は避けられ、1本は叩き落とされて地面に突き刺さるがそれでいい
その隙に高く跳び上がって、その間に右踵にスコーピオンを生やし、踵落としの要領で遊真にそれを向けた
それを予測していたのか、遊真は私の攻撃を同じくスコーピオンで受け止める
けど、それすらも予測済み
右の掌から遊真の顔に向けてスコーピオンを伸ばす
それを避けた遊真の後ろには──突き刺さった私のスコーピオン
スコーピオンとスコーピオンが結合し、それは───
________グサッ
「…おや?」
《トリオン供給器官破損
戦闘体活動限界》
聞き慣れたアナウンスがこの部屋に響き渡り、私は遊真から跳んで離れる
一方、遊真は訳が分からないと言わんばかりに私を見つめていた
「アリマ先輩、さっきのは何だ?」
『ぇ、っと…あ、決してオプション、トリガーは、使ってないから、ぁの、』
「ふむ、じゃああれは普通のスコーピオンなのか
どうやったの?」
『ぇー、…企業秘密で』
「先輩はいつから企業になったんだ?」
『そういうツッコミいらないから!!!
…………………あ、』
「ほう」
まるでとりまるが言ったかのようなツッコミに、被せるよう出してしまった
思わず出た声にハッとさせられ、遊真はどこか迅さんを思わせるような、ニヤリと擬音がつきそうな笑みをこぼしている。ムカつくなあの顔…じゃなくて、
…素の私、普通に出てるんだが
「何だ、普通にできるんじゃん」
『…これは、その…』
「ありゃりゃ、戻っちゃった
…じゃあこうしよう。俺が1回でも勝ったらさっきのスコーピオンの使い方、教えてよ」
『“じゃあ”の使い方おかしくね???』
「お、また普通になった」
『人の話聞け???』
やべぇ…会話らしい会話できてない
遊真は会話のキャッチボールできないのかな???
で、結局スコーピオンの使い方に関する賭けは遊真の中で決定事項となっており、10本勝負は続行されたわけである
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結果、7:3で私が勝利したが、スコーピオンの使い方は伝授することとなった
「てことはスコーピオンの師匠はアリマ先輩だな」
『師匠…柄じゃないんだが』
「いいじゃない別に
ヘタレな部分しか見せてないんだし、ここで先輩の矜持見せなさいよ」
「有馬って教えること出来るのか?」
『とりまるって本っ当失礼だよね』
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まんじゅうDX - あっ……待ってめっちゃ好きです。更新応援してます! (2022年3月26日 23時) (レス) @page8 id: b43443e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
いな九尾(プロフ) - 返事、ありがとうございます。楽しみにしてます! (2022年3月19日 23時) (レス) id: 7dc257a408 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - いな九尾さん» ありがとうございます!機会があればBLEACHの作品を書かせていただきます! (2022年3月19日 18時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
いな九尾(プロフ) - 返事、ありがとうございます。残念ですが、Kkさんの作品はどれも面白いのでまた気が向いたらBLEACHの作品を作ってくださると嬉しいです。更新これからも頑張ってください! (2022年3月19日 10時) (レス) id: 7dc257a408 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - いな九尾さん» 初めまして。BLEACHの作品ですが、勝手ながら削除してしまいました。理由としては、単純に長続きしないと判断したためです。なら作るなよって話ですが…楽しみにしていたにもかかわらず、こちらの勝手で申し訳ないです。 (2022年3月19日 10時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KK | 作成日時:2022年3月18日 23時