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駐車場に戻って車に乗ったら北山さんはすぐにサングラスと被り物を取って頭をぐしゃぐしゃって整えてる。
「Aちゃんも取りなよ、」
助手席に座ったまま、動けない私は
されるがまま、カチューシャとサングラスが外されて
その瞬間、至近距離で北山さんに見つめられるからどこを見ていいかわからない。
「・・・・・・大丈夫だよ、優しくするから。」
少し切なげに微笑んだ北山さんは座席に座り直して車を発車させた。
優しく、やさしく、シテクレルンダ。
どうしよう?どうしよう?
すごく楽しくて恋人気分を味わってたけど
そんなお子様の時間を買った訳じゃないんだ、
これからが、本番なわけで・・・
急に二人でいる事が生々しくて
こんなに北山さんが優しいのは
私が高額なお金を払ってるからだ、って。
根本的な事実を改めて再認識すると、
この車内は行きと違ってまた別の意味で息苦しくなってきた。
「依頼主がさ、Aちゃんだって聞いた時、俺、絶対楽しんで欲しいって思ったんだ。」
「・・・・・・え?」
「ほとんどが慣れてる人ばかり相手にしてるから麻痺しちゃってた所あってさ?Aちゃんはこういうの初めてじゃない?」
「・・・・・・はい、」
「だよね。だから、ほんとに俺としたいって思ってくれて決断してくれたんだなって思ったら期待裏切れねーなって。」
ははは、期待、ね。
北山さんの言う期待、はどんなものか私にはわからないくらい、私は何も知らないんですよね、って思うけど
きっと私の緊張を解すためにこうして話してくれる北山さんに耳を傾ける事しか出来ない。
「でも、まさか"間宮ちゃん"にまで俺のやってる事知られてるって、わかった時はちょっと恥ずかしくなったわ。」
「・・・・・・恥ずかしい、ですか?」
「まぁ、表立って言えない事じゃん?"間宮ちゃん"に軽蔑されんの、やだなって思った。いつも一生懸命仕事に向き合ってる子に知られると、俺何やってんだって思う。」
「・・・・・・軽蔑、はしないですけど、驚きました。」
軽蔑する程、私は北山さんとは近くないから。
雲の上の存在の人がする事は
私に、軽蔑、という感情すら与えてくれないんだから。
しかも、私は喜んで加担してるじゃない。
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mora(プロフ) - 通帳確認してみようかしら。もしくは、2年くらい飲まず食わずならいける?笑 (2020年9月13日 14時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» そうなのよ、500万だよ?頑張ったらいける(?)貯めよう(笑) (2020年9月13日 13時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - nayuさん» お得感出てきたよね?!(笑)うっかり払ってしまいそうになるー、ないけど(笑) (2020年9月13日 13時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» どの続編気になる?!またこっそり教えて(笑) (2020年9月13日 13時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» いや、この話だいぶ長編案件なのよ。。そこまで書くと短編じゃ書ききれないなーって。だいぶ奥深い闇の長編になるでしょ?(笑)私も、宝くじしかねーなって思ったよ(笑) (2020年9月13日 13時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2020年7月9日 21時