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「きーりたーにさんっ、」
ゾワッとするいやらしい声に
すぐ誰だかわかって体が固くなった。
「田島さん、こんばんは。」
この旅行、田島さんが来てたのは把握してたけど
出来るだけ関わらないようにしてたのに
ここへ来て捕まってしまった。
「ずっと声かけようと思ってたのにさー、北山くんが常に隣にいるし他社の男にずっと愛想振りまいてるしー。」
「・・・ご挨拶遅れて申し訳ありません。」
ほんとは飛行機に乗る前に挨拶だけは行ったんだけど。
この嫌味な言い方。
っていうかこの人はずっとこういった感じで絡んできて常に身の危険を感じる。
そして、恐ろしい事にめちゃくちゃに酔ってる。
顔を近付けられると体臭と混ざったアルコールの匂いで吐きそうになった。
早く北山くん、来てくれないかな
そう思って店内を覗いた瞬間だった。
田島さんにグイっと引っ張られたかと思うと
肩を力任せに抱き寄せられててそのままホテルへと向かいだした。
「あのっ、離してくださいっ、」
「どうして?これからは俺の番でしょ?」
どういう意味よ?
接待しろって事?
でもここまで体を触られると
既に接待の域を超えてる、絶対、
肩を抱く田島さんの手がもう胸まで伸びてきて
胸の上をザラリと触られる感覚に嫌悪で鳥肌が立った。
宿泊先のすぐそこのホテルにあっという間に連れ戻されて、エレベーターのボタンを押してる。
「っ、すみません、21階、押して貰えますか?」
「やーだよ、俺の部屋、20階だから。そーこ!」
まずいまずいっ、
どうしたら逃げられる?
自分も若干お酒に飲まれてて懸命に頭を働かすも思考が麻痺してる。
焦る気持ちとは裏腹な
ポンッ____と階に着いた事を知らせる間抜けな音。
「・・・離してください。」
ここで部屋まで連れ込まれたら_____
考えるだけで体が震えてきた。
自分でも驚くほど低い声が出たけど
田島さんは私の声なんて聞こえてないかのように私の体をガッチリと捕まえるようにして奥の部屋へと進んで行く。
一番端の部屋の前で立ち止まった田島さん。
無理矢理引き摺られるように連れてかれ
恐怖で足がもつれて転びそうになる所で私の肩を離される。
その反動で前のめりにそのまま倒れ込んでしまった。
その時、非常口のドアが重く開く音・・・・・・、
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Haru(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます!麗華さんはそんな人生歩むつもり無かったのに突然の妊娠で母性が芽生えたんですね。玉ちゃんが旦那さんなんて最高だしめちゃくちゃ丸く収めましたがそう言って頂いて良かったです(^^) (2020年9月16日 18時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - みんなが幸せになって良かったです。れいかさん、文章からも母性が溢れ出てて、母親になったんだなぁと感慨深く、読んでいて感動しました! (2020年9月14日 13時) (レス) id: 362aab2dda (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - にかみつばさん» 元々ラブラブが書けないんですよね。そこは申し訳ないです^^;それでも最後までお付き合いありがとうございました!また遊びにきてくださいね(^^) (2020年8月24日 10時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ななぼーさんさん» 最後までお付き合いありがとうございました!!気持ち悪くないですよ!(笑)ありがたいです(T_T)イトちゃんの人気はやはり強いですね。嬉しいです。また何年後かにふらっと戻ってくる。。。?かもです(笑) (2020年8月24日 10時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - りーちゃんさん» 結局全てのサブキャラのスピンオフを書いてしまいました(笑)それぞれ楽しんで頂けたなら幸いです!最後に玉ちゃんも参加してもらったのは私的に萌えポイントでしたが(笑)皆幸せになれてやっとスッキリしました。ありがとうございました! (2020年8月24日 10時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年12月29日 9時