８ ページ8
・
ミツは私に気持ちを見抜かれた事で何か吹っ切れたように
その後はいつものミツで、藤ヶ谷くんとも楽しそうに話してる。
「大丈夫？」
小声でミツの耳元で聞いてみる。
「もう、こんな風に遊ぶの最後だから。楽しんどく。」
そう耳元で低音が響いてドキッとする。
って。そこじゃないのよ。
これで、最後･･･か。
そんな風に切り替えられるものなんだろうか。
バイトで会うくらいなら気持ち、抑えられる？
ミツはそうやっていつも諦めてきてるんだ。
だからそんな風に割り切れる？
やだな、
ミツは何も悪くないのに。
神様は意地悪だ。
ミツだって好きな人に好きだって言って貰える権利、あったっていいじゃん。
･･･私も振られてるから一緒か。
でも･･･
ミツが不憫で仕方なかった。
楽しそうに笑えば笑うほど
心の奥はどう思ってるんだろう、とか
ここで楽しく過ごせば過ごすほどもっともっと藤ヶ谷くんの事好きになっちゃうじゃん、とか。
でも、でもさ
ただ、好きでいるだけならいいじゃん？
わざわざ諦めよう、とか会わないようにしよう、とか逆に辛くない？
だって私はミツに振られたって
ずっとこうやってバカ言いながら同じ時を過ごしたい。
・・・ミツは？そうじゃないの？
カラオケから出て解散になる頃には
次は私が一人浮いてて口数が少なくなってる、という事態。
ミツからは
「おまえが沈んでどーすんだよっ、」
ってまた耳打ちされてしまう始末だけど上手く笑えない。
いつものように方向が同じな私とミツが一緒に帰ろうと駅に向かいだした時。
Aちゃん、と、藤ヶ谷くんに声をかけられた。
「いまからちょっと付き合ってもらいたい場所があるんだけど、この後予定ある？」
思わずミツと見つめ合う。
「Aちゃん？」
「あ、あ、ごめん、予定、ないよ？どこ行くの？」
「ないなら行こ、」
言うなり私の手を引いて藤ヶ谷くんはミツとリカにじゃな、って手を振って歩き出した。
訳分からないまま後ろを振り向くとミツもリカもポカン、としてて遠ざかる二人。
角を曲がった所で立ち止まる藤ヶ谷くんに
どうしたの？って聞くとごめん、と謝られた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 762人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Haru(プロフ) - ななこさん» このお話と俺の妹はずっと気になってはいるんです(--;)ただ、今猟奇的を終わらせないと、と考えながら行き詰まってしまっていて。。少しずつの更新になるかもしれませんが再開はしようと思っています。覚えていて下さって嬉しかったです。頑張ります(^^) (2020年10月10日 21時) (
レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - 続き気になるのでお時間あったらお話更新して欲しいです！また「オレの妹の恋愛事情。」も私が占ツクを読み始めた頃に読んだ作品で是非結末まで見たいので書いてくれると嬉しいです！Haruさんの作品が好きで何回も読み返しているのでこれからも楽しみにしています♪ (2020年10月9日 21時) (レス) id: f61375cbdf (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - あー、ダメだそっちか…というのが率直な感想ですが、きっと私の予想なんて当たるわけないのでこれからの展開…切なくなるけどなんとか付いていきたいと思います(･･;)君のその手に、もだいぶ切なく感じてたんですけど、まだそれ以上があるとは…震えます(笑) (2020年3月7日 22時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - まだまだ切なくなるのか…がんばってついていきますね(笑) (2020年3月7日 21時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» 切ないですよぉ。そしてまだまだ切なくなります(T＿T)この辛さについてこられか(笑)私の書く切なさの限界に挑戦したいと思います(笑) (2020年3月7日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Haru
| 作成日時：2020年2月16日 14時
