検索窓
今日:2 hit、昨日:12 hit、合計:257,445 hit

ページ27







精根尽き果てたようにぐったりと横たわってるひろくんに毛布を掛けてあげる。




「お水、取ってくるね?」



バスタオルで体を包んで立ち上がろうとすると
パッと腕を取られた。



「待って。行かないで?」





頭を枕に押し付けたまんま、掠れた声で止められると、しょうがないなって私の母性本能がまた活発化する。





「寂しがり屋なの?」


「・・・違うけど。余韻がすごくて一人でいたくないの。」


「・・・・・・・・・私で、よかった?」





正直、ひろくんは誰と寝てもそれなりに初めてを上手く卒業出来たんじゃないかと思う。





「・・・Aさん、ありがと。女の人の体ってすげー・・・、」





女の人、か。
その答えは総称した"女の人"で
特別私に向けての言葉ではないようだったけど
まあ、彼が満足したなら私の役目は果たせたって事よね。



それでも、なんとなく面白くなくて
さっさと好きな子とくっつけばいいのに、なんて思いながら彼の手を離して立ち上がる。



そのままシャワーを浴びて服を着て戻ると
ひろくんが私に気付いて起き上がってきた。



さっきまでの甘ったるい情事をさっぱりと流して
この可愛い男の子の事は忘れよう、そう思ってたのに



目の前の彼はさっきのまんま



まだまだ余韻を引き摺ったまま、出会った時よりも気怠い色気を増殖させて私を見上げてくる。






「・・・なんか怒ってる?」


「どうして?別に怒ってなんかないけど。」


「だって。お水取りに行くとか言ってそのまま風呂場行っちゃうし。」





・・・あ、
忘れてた。
ひろくんの言葉に少しだけ傷付いて一人になりたくてシャワーを浴びに行ったんだ。




「ごめん、ぼーっとしてた。汗かいたからシャワーしたくて。」


「・・・ほんとに?」


「うん。」





だって、彼は私じゃなくてもいいんだし
好きな子の為に"女の人"と先に経験したかっただけだし。



それに合意した私に怒る権利なんてない。







この子に、心動かされちゃ、ダメなんだから。






そう言い聞かせてないと
今すぐにでも情けなくて泣いてしまいそうだ。





※→←※



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (392 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1518人がお気に入り
設定タグ:北山宏光 , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

mora(プロフ) - アンケートこたえてきましたよー! (2020年6月27日 22時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» 優しめと激しめってほんと温度差があると思うんですよ(笑)いつか二人がその温度差を埋めていけば良いなぁ、という解釈でお願いします(笑)次は恋の闇♪ (2020年6月27日 11時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - りーちゃんさん» いや、確かにわかります(笑)私もその願望の塊です()いつかりーちゃんさんをめちゃくちゃにしたいと思いますのでよろしくお願いいたします(笑) (2020年6月27日 11時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 同窓会の更新ありがとうございます!つ、つ、つ、ついにー!!!これで優しめとか、どんだけ激しいのか気になるなぁ〜 (2020年6月27日 8時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん(プロフ) - わたしめちゃくちゃにされたい願望強すぎなんですね(笑)激しめの北山くんばかり欲しております(笑) (2020年6月26日 18時) (レス) id: 21de289748 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Haru | 作成日時:2019年11月22日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。